イラン革命防衛隊の特殊部隊「コッズ部隊」とは?

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年明け早々に不穏なニュースが流れ込んできた。米国防総省は2日夜、トランプ大統領による指示で、イラクのバクダット空港にいたイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官を空爆にて殺害したと発表した。戦争にも発展しかねない出来事だが、イラン革命防衛隊とコッズ部隊の役割を見るとアメリカの攻撃理由が見えてくる。

時事ドットコム

【ワシントン時事】米国防総省は2日夜、トランプ大統領による指示で、イラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官を殺害した…

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イラン革命防衛隊とコッズ部隊

そもそも、イラン革命防衛隊(IRGC)というとイラン軍のように聞こえるが、国の軍であるイラン・イスラム共和国軍とは別の軍事組織になり、国軍の平衡勢力になる。

1978年、それまで親米派だったイラン政権がホメイニ師の指導のもと反米主義・イスラム主義を掲げる革命勢力によって倒れるイラン革命が起きる。新しい政権を樹立し最高指導者となったホメイニ師は前政権の影響力が残る国軍のクーデーターを警戒し、対抗組織としてIRGCの設立を命じる。翌年、IRGCは反米主義とホメイニ師と革命後の新政府の体制に忠誠を誓った者たちが集まったエリート部隊として誕生する。1986年のイラン・イラク戦争では兵力35万、陸海空の3軍まで有するほど巨大になり、完全に国軍と肩を並べる。IRGCは国の準軍事組織ながら防衛予算の大部分を獲得しており、他にも石油や武器輸出など多くの合法的な事業を国内で運営しており、複数の資金源を確保しながら、国家の経済と政府に対する権力と影響力を高めている。また、イランの国民が国の指導者や政府を批判、抗議した際はIRGCは暴力と残忍な方法で国民を弾圧する。
国軍もIRGCも現在の最高司令官は最高指導者のハメネイ師になるが、IRGCの方が最高指導者に近い部隊になり、意向を反映しているとされている。

イラン版CIAのコッズ部隊

コッズ部隊(Quds Force)は国外での特殊作戦のために、イラン・イラク戦争中にIRGC内に設立した特殊部隊になる。とはいってもアメリカのネイビーシールズなどの特殊部隊とは違い、直接的な武力行使よりもCIAエージェントのような工作・諜報活動を主として、直接的な行動も暗殺といった影に徹する。主に敵対するアメリカ、イスラエル、そして宗派として対立するサウジアラビア(イランはシーア派、サウジはスンニ派)に対して敵対活動を行っている。
そして、もう一つ重要な任務として共通の敵を持つ国外のシーア派系武装組織であるヒズボラやハマス、その他テロ組織に対して軍事訓練や武器供与を行い、間接的な手段で敵対国に対して武力行使を行っているとされており、提携する組織は中東からヨーロッパ、アフリカ、中南米、アジアと世界中に存在する。 米国はIRGCをテロ組織に指定している。

アメリカへの間接攻撃

イランとアメリカとの軍事力の差は歴然で、直接的な戦争は勝ち目がないことはイランも分かっている。コッズ部隊の役割は直接的な武力衝突を避けながら、他の武装組織と協力して敵対国に打撃を与えることになる。このような経緯もあり、今回のコッズ部隊司令官の殺害が行われたと思われる。

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