イラン海軍のフリゲート艦「アイリス・サハンド(IRIS Sahand F-74)」がバンダレ・アッバース港で完全に横倒しになり、沈没したことを示すとされる画像がSNS上で拡散された。
Some images have been posted by local media in Hormozgan province showing the light frigate IRIS Sahand capsized in the port of Bandar Abbas
— Aᴍɪʀ (@AmirIGM) July 7, 2024
Sahand had received new weapons and sensors in recent years pic.twitter.com/q3QyCLfH7M
SNSで拡散されて写真では船の左舷から転覆し、完全に横倒しになり右舷側しか見えないが、この写真が撮られた数分後には船全体が海に沈んだとされる。イランメディアは沈没を認めているが、事故の詳しい状況については報道していない。報道によればアイリス・サハンドは造船所で修理中にバラストタンクに水が入り、左右のバランスが崩れ、横転したとされている。
アイリス・サハンド( IRIS Sahand F-74)
video clip showing close up views of Moudge class frigate IRIS Sahand. It shows the 76 mm Fajr-27 naval gun, 4 Qader anti-ship missile launchers, 20 mm Kamand CIWS, 12.7 mm machine gun, and triple 324 mm torpedo tubes. pic.twitter.com/OEBN9CHaN5
— Mehdi H. (@mhmiranusa) September 7, 2021
アイリス・サハンドはイランが開発設計したモッジ級フリゲート艦の三番艦で2018年に就役したばかりの新鋭艦だ。排水量約1,500トン、全長95mでヘリコプター甲板を備えた設計となっている。 近年開発された艦といういう事もありステルス性を意識したレーダー断面積を減らした設計になっている。最近では新しい武装とフェーズドアレイレーダーシステムを搭載するなど戦闘力を強化する改修が行われたが、レーダー搭載によって船体の重心に影響があったのではとも言われている。サハンドは2021年に補給船を伴いながら133日間、4万5000キロメートルの長距離航海を実施。途中、国際港に寄港することなく大西洋に到達した初のイラン艦船となり、イランの最高指導者ハーメネイー氏から称賛されていた。この時の航海の目的地はロシアのサンクトペテルブルクでロシア海軍創立325周年を記念する海軍記念日に出席するためであり、プーチン大統領の歓迎も受けている。
イラン造船・海洋産業複合体(ISOICO)の責任者は、船を修理して再び運航できる「可能性はまだある」と述べている。