日米で滑空段階迎撃用誘導弾GPIの共同開発を行う事を正式合意、開発始動へ

日米で滑空段階迎撃用誘導弾GPIの共同開発を行う事を正式合意、開発始動へ
©Raytheon

防衛省は5月15日、アメリカと調整を進めていたGPI(Glide Phase Interceptor:滑空段階迎撃用誘導弾)の共同開発について、二国間で正式合意、署名したこと発表しました。

GPI日米共同開発に関するプロジェクト取決めの署名について

防衛省
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2023年1月の日米安全保障協議委員会において、日米は、地域抑止力を強化すると同時に、両国間の長年にわたるミサイル防衛協力を強化することになる将来のインターセプターの共同開発の可能性について議論を開始することで一致。これに基づき、昨年8月、日米首脳会談を機会に防衛省と米国防省で検討を行い、共同開発を行うことを決定します。2024年度より、GPIの日米共同開発に着手するとし、両国間での研究、開発、試験、評価プロジェクトといった作業範囲や意思決定体制などの取決めについて、政府間で調整を行っていました。今回、枠組み、両国間の作業範囲が決定したことで本格的な開発が始動します。両国は互いの強みを活かし共同で開発を行い、日本はGPIのロケットモーターと推進部品の開発を主導します。

近年、各国で開発が進む、極超音速ミサイルは変則軌道、マッハ5以上のスピードで飛来、既存の防空ミサイルでは迎撃は難しいとされ、対策が急務になっており、防衛省は「近年、我が国周辺では極超音速兵器等のミサイル関連技術が飛躍的に向上し、質及び量ともに著しく強化される中、これらに対する迎撃能力の強化が喫緊の課題」と述べています。GPIはその対抗手段であり、2030年代に開発完了を予定しています。

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滑空段階迎撃用誘導弾GPI

GPIは極超音速ミサイルの対抗兵器として米国ミサイル防衛庁(MDA)が主導のもと、ノースロップ・グラマン社とレイセオン・テクノロジーズ社によって開発が進められていた防空兵器です。米海軍の主力駆逐艦であるアーレイ・バーク級駆逐艦の垂直発射システム(VLS)及び、現在のイージス弾道ミサイル防衛システム(BMD)に適合するように設計されています。日米共同開発により海上自衛隊のイージス艦にも搭載されることになります。

GPIは「SM-3」と「SM-6」の2つの防空ミサイルのギャップを埋めるものです。RIM-161 Standard Missile 3”こと「SM-3」はBMDを構成する一つで、艦船発射型弾道弾迎撃ミサイルとして海上自衛隊や米海軍のイージス艦に搭載されて運用されています。大気圏外のミサイルを迎撃することを目的にしたSM‐3は向かってくるミサイルをミッドコースフェイズ(中間軌道)およびターミナルフェイズ(終末軌道)に入る段階で迎撃します。最大射程高度は500kmと国際宇宙ステーションなどがある衛星軌道上のミサイルを迎撃します。最新モデルであるSM-3ブロックIIAミサイルは日米によって共同開発されています。RIM-174 Standard ERAMこと「SM-6」は射程240kmの防空ミサイルで対艦巡航ミサイル、終末弾道ミサイルに対する防空能力を提供します。

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