イラクの原子炉を破壊したイスラエルのF-16の操縦桿が競売に

イラクの原子炉を破壊したイスラエルのF-16の操縦桿が競売に
Photo IAF

1981年6月にイラクの原子炉を爆撃したイスラエル空軍のF-16A戦闘機から取り出された操縦桿(サイドスティック)が作戦から40周年を記念して最低価格5万ドルでオークションにかけられます。

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イラク原子炉爆撃事件

イスラエルは敵対するイラクが石油が豊富にも係わらず原子力発電所を建設することに核兵器の開発、核武装を疑い、タムーズに建設中だった原子力発電所を空爆・破壊するため「バビロン作戦」を1981年6月7日に発動。爆弾を搭載した8機のF-16Aと護衛機として6機のF-15からなる14機の編隊がイスラエル空軍基地から飛び立ちました。8機のF-16Aは計16発の無誘導爆弾を投下し、内14発が命中。オシラク原子炉を破壊。原子炉は稼働前だったため放射能漏れなどはありませんでした。参加した14機は全て無傷で帰還し、作戦は大成功を収めます。

作戦から40年が経ち、それを記念して作戦に参加したF-16Aの内の1機の操縦桿がオークションに掛けられます。機体はイスラエル空軍の117飛行隊に所属していたハガイ・カッツ大佐によって操縦された機体です。F-16Aの操縦桿には赤い武器放出ボタンがついており、コントローラの下には、攻撃の1日前の日付”6.6.81”と操縦桿が取り外された”12.81”の日付が刻印されています。

今回のオークションの出展については当時の作戦参加者から賛否が上がっており、作戦に参加したラズ大佐は「私はスティックの販売に反対せず、また賛成もしません。誰かがそれを売りたいのなら、それはまったく問題ありません。ただ、私も操縦桿を持っているが私にとってそれは感傷的な記念品であり、貴重であるため、私はそれを販売しません」とYnetの取材に答えています。同じく作戦に参加したアミル・ナフミ将軍は憤慨しており、「誰かがそのような物を売っているのはとても悲しいことです」と述べました。オークションに掛けられる操縦桿が誰のものなのかは公表されていません。

5万ドルで売り出されるこの操縦桿ですが、オークションを担当する「ガレージセールコレクション」と「ペンタゴンオークション」には既に10万ドルで買い取りたいという申し出があったそうです。その申し出は断っています。

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Source
https://www.ynetnews.com/article/skfdqpi00k

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