イスラエル軍はガザ地区でこれまで500両以上の車両を失った

イスラエル軍はガザ地区でこれまで500両以上の車両を失った

イスラエルメディアのマーリヴ紙は昨年10月にイスラエル国防軍(IDF)とハマスとの紛争が始まって以降、IDFはガザ地区でこれまで500両以上の車両が破壊ないしは損傷するなどして被害を受けたと報じた。

sponser

昨年10月にハマスの奇襲から始まった紛争、同月末にはIDFによるガザ地区への地上侵攻が始まり、本格的な地上戦に突入した。イスラエルは南部のエジプト国境地帯のラファまで進軍、制圧するも、今なお、ガザ地区での戦闘は続いていおり、報道によれば約9か月間で3万7000人以上のパレスチナ人がガザ地区で殺害された。ただ、圧倒的戦力を持つIDFも損失も決して少なくなく、これまで地上侵攻に投入した車両500両以上が攻撃受けるなどして破壊ないしは損傷している。この被害に対処するため、IDFはガザ地区内に戦闘で損傷した車両の修理を行うための2つの物流センターを設置し、車両の修理を行っている。人口が少ないイスラエルは車両において兵士の生存性を重視。前線に赴く車両は重装甲に覆われており、車体が損傷しても完全に破壊される事は少ない。エルサレムポストによれば、損傷を受けた車両の内、84%が修理を受けて戦場に戻っており、高い生存性を示している。しかし、損傷の数は想定を大きく上回っており、報告書によると、車両の修理輸送を担当する部隊は肉体的にも精神的にも疲労していると言われており、「南レバノンの占領を要請されれば、彼らはそこに赴くだろうが、万全の状態ではない」と付け加えた。

sponser

隣国レバノンとの国境地帯では武装組織ヒズボラとの小競り合いが続いており、国境での緊張はここ数週間で高まり、全面戦争が危惧されている。ヒズボラは武装組織と位置付けだが、準軍事組織といってもよく、イエメンのフーシ派のようにイランによる支援を受け正規軍に近い装備を持ち合わせている。全面戦争になれば、被害はガザ地区での戦闘の比ではない。

ガザでの戦闘ではイスラエル軍が予想していたよりもはるかに多くの兵器が消費されたと言われており、その使用量は依然として高いままである。つまり、今のペースで損害が続き、ヒズボラとも開戦すれば、IDFの兵站、特に車両の供給が間に合わなくなるかもしれないと言う事だ。ネタニヤフ首相と他の政府関係者は、兵器備蓄の状況に関する最新情報を毎週受け取っていると言われている。ネタニヤフ首相はアメリカのバイデン大統領に武器支援を求めているが、アメリカからの忠告を無視して、侵攻を続け、国内、国際世論の反イスラエルの声が大きくなる中で支援を渋っており、今年5月に支援を一時停止、両国の盟国関係に緊張が走った。しかし、同月、バイデンはイスラエルに対して砲弾や戦闘車両など、総額10億ドル以上の武器を売却を承認したとも報じられている。

sponser
sponser
イスラエル軍はガザ地区でこれまで500両以上の車両を失った
フォローして最新情報をチェックしよう!