アメリカ政府は25日、日本に対し、中距離空対空ミサイル(AMRAAM)150基の売却を承認したことを発表した。
米国務省は、AIM-120 C-7/8新型中距離空対空ミサイル (AMRAAM) と関連装備を推定2億9300万ドルで日本政府に売却すること決定した。防衛協力庁は、この売却の可能性を議会に通知する必要な証明書を本日提出した。
日本国政府は、150基のAIM-120 C-7/C-8新型中距離空対空ミサイル (AMRAAM) の購入を要請。3つのAIM-120 AMRAAMガイダンスセクション、ミサイルコンテナ、制御セクション、兵器サポート、およびサポート機器なども含まれ、総額は2億9300万ドル、日本円で400億円程と見積もられている。
「この売却案は、アジア太平洋地域の政治的安定と経済発展の原動力である主要同盟国の安全保障を向上させることによって、米国の外交政策目標と国家安全保障目標を支援するものである」と、国防安全保障協力局は述べ、「今回の売却は日本の本土とそこに駐留する米軍を防衛することによって、現在と将来の脅威に対処する日本の能力を向上させる。日本はすでにAMRAAMを保有しており、これらのミサイルを日本軍に吸収することは困難ではない。」と述べた。
AIM-120 C-7/C-8は航空自衛隊のF-35、F-2、およびF-15J戦闘機に搭載が可能。日本はこれまで2017年に56基、2018年に32基、2019年に160基、2020年に32基のAMRAAMを購入している。
AMRRAM AIM‐120とは
AMRAAMは米国のレイセイオン社が開発するレーダー誘導の空対空ミサイルで世界で最も優れ、戦闘で実証された航空兵器。ミサイル自体にレーダーを搭載したアクティブ・レーダー・ホーミング式のミサイルで、自律誘導、一度に複数のミサイルを撃ち込むことができる。1991年に就役し30年以上にわたって設計、改良、試験、製造重ねてきたAIM-120ミサイルの攻撃能力は天候や視界に影響されず、米空軍及び同盟国の戦闘機の対空能力を満たしてきた。その能力は4,800回以上のテストショットと10回以上の空対空の実戦で十分に実証されている。
今回承認されたAIM-120C-7/8の内、AIM-120C-8はAIM-120Dとも呼ばれ、2015年に就役した最新バージョンになる。前のモデルのAIM-120C-7(AIM-120C)と比べて全てにおいてバージョンアップしており、AIM-120Cの有効範囲105kmに対し、1.5倍の100マイル(160km)に拡大。最大速度はマッハ4。双方向データリンク、GPS拡張IMUを使用したことにより正確なナビゲーションを実現。HOBS(High Off Boresight)と呼ばれる機体正面以外へのターゲットへの照準能力が拡大している。F-35はウェポンベイに4発のAMRRAMを搭載する。
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