「庭に戦車を置きたい!」なんて思うミリタリーオタクは多いと思う。そんなミリタリーオタクの夢を叶えてくれるのでは?と思うほど、大量の戦車が眠る場所がある。かつて、ソ連の戦車工場として数多くの戦車を作ってきたウクライナ北東部ハリキウ州ハリコフにあるマリシェフ工場の戦車修理工場だ。
旧ソ連の戦車工場「マリシェフ工場」
ハルコフにあるマリシェフ工場はウクライナの国有重機メーカー。国家関係局UkrOboronProm (ウクライナ国防産業)の一部でディーゼルエンジン、農業機械、石炭採掘、砂糖精製、風力発電設備を生産している。今でこそ、重機メーカーとして多くの製品を生産しているが旧ソ連時代はソ連の戦車工場だった。歴史は古く1895年に設立され、当初はロシア鉄道の車両エンジンを製造していたが、1920年代から戦車の製造を始めると、その後は戦車工場としてBT戦車や第二次世界大戦ではT-34、冷戦時代にはT-64とT-80といったソ連戦車を製造してきた。しかし、ソ連が崩壊し、独立果たすことでソ連戦車の製造は無くなる。現在はウクライナ軍のT-64、T-80戦車の修理や近代化、T-80を近代化改良したT-84(写真下)を生産。東部・クリミア紛争で破損した戦車の修理を行っている
多くの戦車が眠る修理工場
マリシェフ工場には大規模な修理専用の工場も併設されていた。ここはT-64、T-72、T-80のオーバーホールと近代化に特化しており、タンク照準器、レーザー距離探知機、各種誘導兵器の修理も行っていた。ソ連が崩壊する前は、月に戦車約60基、エンジン約55基が修理されていた。しかし、ソ連の崩壊とともに修理も中止。修理を待っていた大量の戦車が放置された。2014年には冒険心旺盛な18歳の少年Pavel Itkin氏がこの工場に侵入して写真に収めた。
もし、ソ連崩壊と共に放置されたのであれば写真を撮った時には20年以上経っていることになるが、わりと状態はいいように見える。もともと修理を受ける予定であったので、そこまで劣化はしていなかったのであろう。
エンジンは取り外されているようで、もう動くことはないと思うが、見た目はまだきれいだし、取り寄せできるならオブジェとして庭に置きたい!
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