アメリカ空軍の発表によれば、エグリン空軍基地に所属するF-22ラプター飛行隊によって空軍の新しい次世代固定翼機用ヘルメットNGFWHの開発飛行試験が進行中です。
エグリン空軍基地の第43戦闘飛行隊に所属する予備部隊である第301戦闘飛行隊のF-22Aラプターのパイロット約5名が、より軽く、涼しく、装備が整った次世代固定翼ヘルメット (NGFWH) を着用して飛行試験を行っています。
NGFWHプログラムの目標は、パイロットが首の負担や不快感を覚えることなく、ヘルメット装着デバイスの使用に対応するために、より快適で安定したバランスのとれたヘルメットプラットフォームを提供することです。第301戦闘飛行隊パイロットのブレット・ゲドマン少佐は、 「戦闘機パイロットが長期的な首と背中の問題を抱えていることは常識だ。したがって、パイロットを念頭に置いて設計された軽量ヘルメットを持つことは、任務中および任務後の戦闘機パイロットの健康に長期的にプラスの影響を与えるだろう」と述べています。
現在、F-35ライトニングIIのパイロットを除く、全ての空軍パイロットはHGU-55として知られる40年以上前に採用されたヘルメットを着用しており、NGFWHはこれにとって代わることになり、F-22パイロットだけではなく、F-35以外の全ての固定翼機のパイロットに適用されます。
各フライト後、パイロットは装着性、視認性、コミュニケーションなどに関するフィードバックを報告し、エンジニアはそれらのデータをまとめてメーカーに提供します。これまでのところ、微調整以外のフィードバックは肯定的です。
ゲドマン少佐は「ヘルメットのデザインは、コックピットで比類のない視認性、機動性、快適性を実現している。視界が良くなったことに加え、機動性が向上したことで、大幅に改善された。これが戦闘機パイロットにふさわしい技術の世代的飛躍であったことは明らかであり、それは長い間待たれていた。」と述べ、彼によれば、これらの要因は、高G力環境下のコクピットで動作する上で重要であることを強調しています。
暗視ゴーグルマウントや調整可能な後頭部バスケットなど、多くの機能が新しいヘルメットの標準となっています。HGU-55では暗視ゴーグルを追加するのに電動工具で穴をあけ、手動で追加、調整していました。それだけで数時間の準備を擁します。
次はHC-130JコンバットキングII、B-1ランサーのパイロットでテストが行われます。
