LG5/QLU-11式スナイパーグレネードランチャー

LG5/QLU-11式スナイパーグレネードランチャー

Norinco LG5 / QLU-11グレネードランチャーは中国の軍需企業NORINCOが開発した小火器で、グレネードランチャーに狙撃銃の要素を加えたスナイパーグレネードランチャーと呼ばれる火器になる。

sponser

通常のグレネードランチャーより初速が高い

M32
M32(Photo by Cpl. Kenneth Jasik)

擲弾発射器(グレネードランチャー)は擲弾を遠くに飛ばすために開発された武器。太くて重い擲弾を射出するために口径は太く砲身は分厚いが、歩兵が持ち運べるよう、砲身は極端に短かく設計されている。その分、初速は遅く、射程も100~200mと短く、擲弾は放物線を描くように目標に着弾する。それが一般的なグレネードランチャーだ。しかし、中国の軍需企業Norincoはグレネードランチャーに狙撃銃の要素を加えることで高初速、長距離射程のグレネードランチャーを開発した。

sponser

LG5/QLU-11は2011年に長距離射撃用のグレネードランチャーとして開発される。全長は1,255mmと長く、バレル長は不明だが、米軍が使うM32(ダネルMGL)の倍の全長から推測するに500~600mmのバレル長があると想定される。この狙撃銃なみの全長とバレル長をもったLG5/QLU-11の初速は35mm擲弾で450m/sとM32やM320の6倍にもなり、有効射程は1,000〜2,000mとまさにスナイパーライフルなみの射程を有している。重量は13kgと対物ライフルと同等の重量ながら、その威力は対物ライフルを超える。

装甲を貫通する破壊力

LG5/QLU-11

35×32 mm口径のQLU-11には特別に開発された狙撃用装甲貫通弾が使用でき、800m以内であれば80mm以下の装甲を貫通、破壊することができ、実際、1km以内であれば、装甲戦闘車に効果的な攻撃を行う事ができる。専用のドラムマガジンの装弾数は15発と大容量で、半自動銃ではあるが速射性は高く火力は高い。

高精度照準器、レーザー距離計、サーマルカメラ、およびエアバースト機能を提供する弾道コンピューターを備えた射撃統制システムを装備でき、バレルは他のパーツが干渉しないフリーフローティング・バレルを採用するなど命中精度も高いとされている。

LG5は口径40x53mm、QLU-11は口径35x32mmと口径が異なり、使用する弾丸も異なる。QLU-11は輸出もされており、サウジアラビア軍が購入している。

sponser
sponser
LG5/QLU-11式スナイパーグレネードランチャー
フォローして最新情報をチェックしよう!