ロシアの軍や警察というと容赦なく、冷酷無比なイメージがあるが、そんなにロシアにも非殺傷武器がある。それが伍長を意味する”Corporal(コーポラル)露:КАПРАЛ”ピストルだ。
PP-91と外観は同じ
コーポラルはロシアの国営企業Roscosmos(ロスコスモス)の子会社の兵器メーカーZlatoust Machine-BuildingPlantによって個人の防衛火器、民間のセキュリティ機関の従業員の武装用に開発設計された。ベースになっているのは1990年代にロシア内務省に採用されたイズマッシュのPP-91 Kedr(ケダール)サブマシンガンで外観デザインはほぼ一緒でパーツも同じ素材を使用し、2018年から製造が始まった。異なるのは使用する弾丸、チャンバー、発射機構だ。
スペック
PP-91は9x18mmマカロフ弾を使用するサブマシンガンで人を殺めることができる殺傷能力を持っている火器だが、それに対し、コーポラルは非殺傷弾の10x23mmゴム弾を使用する。初速は500m/s、弾丸エネルギーは150J、相手に有効な打撃を与える有効範囲は15mになる。フルオート機能は持っておらず、シングルショットのみになり、外観はPP‐91と同じでもサブマシンガンではなくセミオンリーの”ピストル”になる。マガジンの装弾数も10発とPP‐91の20/30発より少ない。折畳み式ストックを採用し、540mmの全長は折り畳むと300mmに短縮される。これはもちろんPP-91と同じで、ジャケットの中など隠し持つことができるコンシールドキャリーが可能だ。重量は1.3kgと軽く、非常に取り回しもよい。
殺傷能力は無いが、誰でも買えるわけではなく、購入にはライセンスが必要だ。
http://zlatmash.ru/production/item/pistolet_sluzhebnyiy_pst_kapral/