自爆ドローンを追跡撃墜するAI搭載のカウンタードローン「Roadrunner」

自爆ドローンを追跡撃墜するAI搭載のカウンタードローン「Roadrunner」
© 2023 Anduril Industries

アメリカの軍需企業Anduril Industriesは、人工知能 (AI) によって敵のドローンを追跡、攻撃する垂直離着陸型(VTOL)型の小型自律飛行ドローン「Roadrunner(ロードランナー)」と弾頭を搭載した迎撃ドローン「Roadrunner-M」を発表しました。

sponser

このドローンは、昨今の自爆ドローンの脅威の増大に対応して開発されました。Roadrunnerは、低コストで並外れた性能を持つ、モジュール式のツインジェット駆動の自律型ドローンです。垂直離着陸機能(VTOL)とジェットエンジンにより、ロードランナーは、亜音速飛行と卓越した俊敏性と安定性を両立させ、どのような場所からでも迅速に離陸、着陸することができます。高い拡張性を備えており、モジュラーペイロードシステムは、さまざまなモジュールを搭載して幅広いミッションを達成することができ、将来の脅威に対応するために機能をアップグレードすることができます。

sponser

対ドローン・ドローンRoadrunner-M

Roadrunner-Mは、Roadrunnerの地上防空用の高爆発性弾頭を搭載した迎撃ミサイルの亜種で、ドローンより最大100倍高価な低速で飛行する様々な空中脅威をAIによって迅速に識別、追跡、迎撃、破壊することができます。一見、ミサイルと変わらないのでは?と思いますが、ミサイルは標的を迎撃しなかったとしても一度発射すれば、起爆、廃棄しなければなりません。その点、Roadrunner-Mは発射しても標的を迎撃しなかった場合はそれをほぼゼロコストで回収、燃料を補給して再利用することができます。また、VTOLで離陸場所を選ばないため、辺境の地でも簡易的な防空システムと機能します。またAIを搭載しており、オペレーターの負荷が少なく、一人で同時に複数の標的に対応することができます。もちろん、自爆ドローンとして対地攻撃に使用できます。モジュラーペイロードシステムを採用しているため、任務に応じて他の機能を省いて、弾頭を3倍にする、標的に合わせて高速化、航続距離を延長させるといったことも可能です。

sponser

昨今の紛争でドローンの使用は当たり前になっており、弾薬を搭載した自爆ドローンは新たなに脅威になっています。Andurilはすでに、このような脅威から保護するためのカウンターUASシステムファミリを米軍などに提供しており、Roadrunner-Mはそのファミリーに新しく追加されたカウンタードローンです。Roadrunner-Mは、既存の防空構造の隙間を避けて設計しようとする敵対的な試みに対抗し、従来の防空構造全体に及ぶ脅威に対処するために設計されました。AndurilはRoadrunnerを自己資金で開発しているため、開発速度が速く、既に配備可能なスペックであると言っていますが、今後2年かけて運用試験を行う予定です。

sponser

Source

Anduril – Anduril unveils Roadrunner & Roadrunner-M

sponser
自爆ドローンを追跡撃墜するAI搭載のカウンタードローン「Roadrunner」
フォローして最新情報をチェックしよう!