ロシアの対西側戦車の切り札!新しいMi-28NM攻撃ヘリ

ロシアの対西側戦車の切り札Mi-28NM攻撃ヘリ
Rostec

エイブラムス、レオパルト2、チャレンジャー2と西側製主力戦車の提供が決まったウクライナ。これまで主力となっていたソ連製戦車よりも強固な装甲を備えており、ロシアも戦々恐々としていると思われていたが、西側戦車提供の噂が広まり出したころ、ロシアはある攻撃ヘリを戦場に投入していた。それが「Mi-28NM」、通称”ナイトハンター”だ。Mi-28自体は1980年初めにMi-24ハインドの後継として開発された対戦車ヘリで、NMは2016年に初飛行を行い、2018年にシリアで初めて実戦導入、2020年9月より量産化が開始された最新モデルになる。時速300km/h、航続距離1,100km、武装重量10t、最大口径20mmの徹甲弾に耐える強固な装甲を有し、ナイトハンターというようにレーダー、赤外線カメラなどを搭載し夜間戦闘に長けている。

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Mi-28NMはこれまでウクライナで確認されていなかったが、イギリスが西側で初めて主力戦車チャレンジャー2の提供を表明する前に、数は不明だがロシアが同機をウクライナに送ったと報告されており、そのタイミングでロシア国防省はバージョンは不明だがMi-28が戦闘する様子を撮影した映像を公開している。

Izdeliye 305 (LMUR)

Mi-28NMが脅威なのが最大射程が15kmから最大100kmといわれる新世代のヘリコプター搭載用長距離多目的対地ミサイル「Izdeliye 305 (LMUR)」を最大4発搭載できる点だ。同ミサイルはMi-28NMによってマーキングされた標的をシーカーによって誘導追跡するが、標的に到達するまでであればオペレーターが目標を変えることができる。MANPADSなど短距離防空ミサイルの射程はせいぜい7~8km、射程15kmあれば安全なアウトレンジから敵戦車を攻撃することできる。ただ、ミサイル自体は装甲車両と鉄筋コンクリートの要塞を破壊することを目的としているため、戦車装甲に対してどこまで有効かは不明だ。

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この他、射程6kmの対戦車ミサイル9M120 Ataka、更に無人航空機(UAV)の発射機構と操作能力を有し、このドローンは偵察はもちろん、自爆ドローンとしても機能する。

では、Mi-28NMが西側戦車が大量配備された時に戦況を変えられるかというと、そういうわけにはいかないだろう。同機は2027年までに98機の納入予定していたが、数年前からロシアは最新機が当初の計画どおり量産が進んでいない。Su-57戦闘機やT-14アルマータの現状を考えると、10機ほどと推測され、戦線を維持するほどの配備はできないだろう。

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