ロシア軍、HIMARSのロケットを迎撃するつもりが味方のSu-34Mを撃墜

ロシア軍、HIMARSのロケットを迎撃するつもりが味方のSu-34Mを撃墜
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ウクライナ東部、ドネツク州のアルチェフスクの近くで、ウクライナ軍は高機動ロケットシステム(HIMARS)でロシア軍を攻撃、ロシア側の防空部隊はロケット弾を迎撃しようとしましたが、誤って友軍の戦闘爆撃機Su-34Mを撃墜してしまいました。

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ロシアはルハンシク州全域の制圧を宣言後、隣接するドネツク州での攻勢を強めています。ウクライナ軍はロシア軍の侵攻を防ぐべく、アメリカから提供された高機動ロケットシステムHIMARSを投入。精密攻撃により、ロシア軍の進撃を食い止めています。この厄介なHIMARSの攻撃に対処すべく、ロシア側も防空システムでロケット弾の撃墜を試みました。

ロシア側が使用した防空システムは不明ですが、防空部隊は飛翔体を迎撃。夜空に見える赤い閃光。そして、落下する火の弾。防空部隊の隊員たちは「撃墜に成功」と、さぞ、喜んだことでしょう。しかし、その後、地上に落ちた残骸を見て、彼らは青ざめたことでしょう。

落下した残骸にはロシア空軍機のカラーリングとマーキングが。撃墜したのは友軍機のSu-34でした。機体は番号RF-95890、最新鋭機であるSu-34Mになります。Su-34MはSu-34のバリアントの中で最も新しいモデルです。しかも、情報が正しければSu-34Mは6月末に最初のバッジが納入されたばかりになり、1か月も経たないうちに撃墜されたことになります。撃墜した、防空部隊はロシア正規軍ではなく、ルガンスク人民共和国の部隊とされています。

ロシア国防省は6月末にロシア航空宇宙軍が4機のSu-34Mの最初のバッジを受け取ったと発表しています。機体はまず、軍での受け入れテストのために東部軍管区の防空部隊の爆撃機部隊”第227爆撃機連隊第3戦隊”に配備されました。東部軍管区は極東、オホーツク海に面するハバロフスク地方を拠点とするロシア軍最東端の部隊です。つまり、ウクライナとは正反対の場所にあります。つまり、ここで軍のテストを終え、ウクライナ方面に移管されたものと思われます。

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Su-34Mとは

Su-34は1990年代に開発が始まり、2007年から本格運用が始まったロシア航空宇宙軍の機体なかでは比較的新しい機体です。Su-27戦闘機をベースにしていますが、空中戦と爆撃の双方を行えるマルチロールの戦闘爆撃機にな、。対空、対地、対艦といった様々な兵装が搭載可能です。

近代化されたSu-34Mでは最新のアビオニクス、そして、それぞれ異なる特徴を持った交換可能な3つの偵察ポッドが追加(UKR-RT、UKR-OE、UKR-RL)されます。前のSu-34よりも2倍の戦闘能力を備えています。2020年に76機が発注され、2027年までに全機の納入が予定されています。

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