10月31日の土曜日にナイジェリアである、特殊作戦が行われました。参加したのは米海軍の最強特殊部隊「シール・チームシックス」またの名を「DEVGRU(デブグル)」。作戦内容はナイジェリアで捕らわれているアメリカ人の人質フィリップ・ウォルトン氏(27)の救出です。
作戦概要
The aviationistの報道によると米国人のフィリップ・ウォルトン氏はナイジェリアとの国境に近い隣国ニジェールの小さな村マサラタの近くの農場で妻と幼い娘と共に暮らしていました。裏庭に居たところ、武装集団が現れ金銭を要求。40ドルを手渡したところ、家族の前で誘拐されます。その後、彼らは身代金として100万ドルを要求してきます。
米国人の誘拐を知った政府は米国中央情報局CIAを使って情報を収集。高度な携帯電話監視を使用して収集された情報によって、人質の所在を突き止め、救出作戦が計画されます。
10月31日に救出作戦が実行され、同日に米国防総省が発表したこの作戦は、ナイジェリア北部で行われました。作戦に参加したのは米海軍特殊部隊シール・チームシックスDEVGRU。数ある米軍特殊部隊の中でTier1に分類されるエリート部隊であり、彼らが参加するだけでこの作戦の難易度の高さが分かります。
作戦には約30人の隊員が関与。特殊作戦機のMC-130Jやオスプレイも参加します。作戦は早朝に行われ、隊員たちは上空からHALO(高高度降下低高度開傘)と呼ばれるパラシュート降下を行い、人質が捉えられている場所から5kmの地点に降下します。そこから徒歩で移動。目標地点に到着すると激しく短い銃撃戦が行われ、実行犯7人のうち、6人を殺害し、ウォルトン氏を無事救出。隊員含め負傷者はいませんでした。そこから安全な場所に移動するとヘリで脱出し作戦は無事完了します。
この件についてはトランプもTwitterで賛辞を送ります。
Big win for our very elite U.S. Special Forces today. Details to follow!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 31, 2020
ナイジェリアにはアフリカ最恐のテロリスト「ボコ・ハラム」がおり、欧米を目の敵にしています。彼らを含めテロリストの関与も考えれましたが、今のところ関与は認められていません。しかし、時間をかければ人質がテロリストに売られる可能性もあり、作戦は早急に実施されました。ナイジェリアでは身代金目的の誘拐が多発しており、昼夜関係なく起きています。