SOBR|ロシアの緊急対応特殊部隊

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SOBR|ロシアの緊急対応特殊部隊
出典:ロシア連邦国家警備隊

SOBR(СОБР)はスペツナズといわれる数あるロシアの特殊部隊の中でもロシア連邦国家警備隊配下にある特殊部隊になる。SOBRは緊急対応特殊部隊を意味するロシア語の”Spetsial’niy Otryad Bystrovo Reagirovaniya(СпециальныйОтрядБыстрогоРеагирования)”からきている。

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SOBRの変遷

SOBRチームの基礎は、1972年のミュンヘンオリンピックのテロ事件の1970年代に築かれる。8年後の1980年のモスクワでの夏季オリンピックを控えていたソ連は国内での治安・テロ対策が急務になっており、1978年11月9日にロシア内務省(MDV)内にソビエト連邦総務省第0707号の命令の基、特別警察隊が組織される。オリンピック後は縮小されたが、これを基礎として1992年2月10日、同じMDV内の組織犯罪管理部門に警察特殊部隊としてSOBRが設立される。2016年4月5日には大統領令157令により、MDVからロシアの内部軍である国家警備隊の一部になる。
隊員の中には警官も含まれていたが軍の空挺隊員や他のスペツナズ出身者が優遇され採用された。MDV時代の隊員は警官という扱いであったが、国家警備隊配下後の2018年にはSOBRの隊員に軍人の地位が授与されている。

度重なる名前の変更

SOBR|ロシアの緊急対応特殊部隊
出典:ロシア連邦国家警備隊

SOBRとして始まった同部隊だが、2002年9月16日にSOBRは解散、OMNSとして再編され、地方の刑事警察署の下部組織となる。しかし、SOBRという名前が人気のために、OMNSは一般からは「SOBR」と呼ばれ続ける 。2007年にはOMSNは87の部隊と5,000人の将校からなる巨大組織になる。2011年にOSMNは「OSN」に改名される。しかし、翌年の2012年にはMVDの改革最中にSOBRという名が復活し、今に至る。

編成

SOBRは大きく6つ部隊に分かれてり、モスクワのBULAT、サンクトペテルブルクのGRANIT、ノヴゴロドのRUBIN、チェチェンのTEREK、クリミアのKHALZAN、カリーニングラードのVIKINGと名前がある。地方によって予算に差があり、モスクワやサンクトペテルブルグはAK-12など最新の装備が揃えられているが、ノヴゴロドなど貧しい地域はAK-74Mなど90年代の装備を使い続けている。

2000年以降、SOBRのメンバーは定期的に海外の地球上で最も過酷な場所でサバイバルトレーニングを受けている。場所はサハラ砂漠、南米アマゾン(ベネズエラ、ペルー)、ナミビア、ヒマラヤなどになる。2015年の特殊部隊ワールドカップ(Warrior Competition)では米国、中国など43チームが参加するなかで優勝している。

任務

MDV時代から現在でも任務は変わらず、主に都市部の治安対策と公安活動、組織犯罪の対応に当たっている。そのため国家警備隊に移行後も警察との協力関係は続いている。対テロ対策任務にもこなしており、チェチェン共和国やダゲスタン共和国といった北コーカサスの軍事作戦に参加している。

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https://konsulmir.com/den-sobr/
https://nationalinterest.org/blog/buzz/meet-sobr-russias-super-special-forces-unit-94661

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