SSG|中東最強のパキスタン軍特殊部隊

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SSG|中東最強のパキスタン軍特殊部隊
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パキスタンはイラン、エジプトと並ぶ中東随一の軍事力を持った国です。隣国インドとは長年対立し、政情不安で多くのイスラム過激派(テロリスト)を抱えるアフガニスタンと国境接する同軍は常に訓練、組織化され、実戦経験もあり有能とされています。”Special Services Group (SSG)”、別名「黒いコウノトリ」よ呼ばれる彼らは、そのパキスタン陸軍内に創設された特殊部隊であり、中東最強の特殊部隊とされています。

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米軍の訓練を受けた部隊

戦後、米ソの対立が増す中、米国はソ連の南に位置するパキスタンと1947年パに「相互防衛アシスタント協定」を締結します。その一環としして1950~60年代にかけて米陸軍の援助によって、同国初の特殊部隊としてSSGが創設されます。部隊は第19バルチ(Baluch)連隊第10大隊が指定され、彼らは米陸軍特殊部隊のグリーンベレーによってソ連に対抗するための山岳戦や砂漠戦の訓練うけます。1964年には空挺学校が設立され、米陸軍101空挺師団から空挺部隊としての訓練をうけ、1966年からはネイビーシールズによって水中任務の訓練を受けるなどして地上、空中、水中と全ての地形において作戦遂行能力を持つ部隊となります。1970年には対テロ作戦専門のムサ中隊が誕生します。また、元イギリス植民地だったこともあり、英軍特殊部隊SASからも訓練を受けるなど世界でもっとも優れた特殊部隊の指導を受けた部隊です。
1980年から1990年にかけては米陸軍特殊部隊 と「インスパイアード・ベンチャー」 と呼ばれる共同演習を行っています。演習の焦点は、武器と習熟、戦術理解とともに山岳戦、待ち伏せ、急襲、空中作戦の練度を高める狙いがありました。その訓練のもと、1979年から始まったソ連のアフガニスタン侵攻ではムジャヒディンに協力してソ連に対抗、ソ連の特殊部隊スペツナズとも戦っています。

2001年のアフガニスタン紛争では米軍に協力してタリバン掃討にあたっています。SSGは周辺諸国の特殊部隊よりも歴史が長く米軍の影響が強い特殊部隊であり中東では最強と見なされています。しかし、近年はテロ組織への対応が不十分、匿っていると米国から非難を受けており、米国との関係は悪化しています。

現在は中国と

近年は中国と接近しており、2006年から中国人民解放軍の特殊部隊と演習を行い、戦術、訓練、装備など中国式に統合しつつあります。2016年にはロシア軍の特殊部隊とも演習を行うなど、米軍との距離は離れるばかりです。

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入隊資格と編成

SSGへの入隊は志願制で、少なくとも5年間、パキスタン陸軍での軍事経験が必要です。その他、年齢制限や腕立て伏せを1分間に40回以上、腹筋を1分間に40回以上、懸垂を15回以上行い、1.6マイルを7分30秒以内で走れるといったフィジカルなどいくつも条件があります。選抜試験を通過するとシェラットのSSG本部で9ヶ月間の訓練を受けます。訓練には空挺、山岳、水中、狙撃と追加の専門コースがあり、これを無事修了するとそのスペシャリストを意味するバッジが授与されます。しかし、訓練は非常に厳しく訓練終え、入隊できるのはわずか5%しかいません。

編成

SSGは、8つの大隊と3つの中隊で構成され、特殊部隊としては規模が大きいです。欧米の特殊部隊に倣って第一大隊は空挺部隊、第二大隊は砂漠部隊、第三大隊は山岳部隊といったようにすべての部隊が特定のタイプの戦争作戦に関する訓練を受けた専門部隊に分けて編成されています。大隊は通常300〜800人で構成されているとされていますが、公式の戦力は非公開です。

装備

SSGの装備に一貫性はありません。様々な国の様々な武器を採用しているようです。

アサルトライフル・サブマシンガン

Steyr AUG、SIG 552 LR、HK G3、56式自動歩槍、81式自動歩槍、FN2000、M4、FN P9、HK-MP5など

スナイパーライフル

PSR-90、バレットM82、AWM 、SSG 69、HK PSG1、ドラグノフSVD

その他、軽機関銃はMG3、ハンドガンはグロック、P226などです。しかし、最近は中国の銃器の採用が増えつつあります。

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