米空軍の次世代高度ジェット練習機T-7A RedHawk

米空軍の次世代高度ジェット練習機T-7A
Boeing

アメリカ空軍の次世代高度ジェット練習機であるT-7Aレッドホーク(T-7A Red hawk)は、戦闘機パイロットの教育訓練を目的とした最新鋭のトレーニングシステムで、2021年4月に最初の量産バージョンが完成しました。

sponser

アメリカのボーイング社とスウェーデンのSaab社によって開発されたT-7Aレッドホークはアメリカ空軍の最新鋭の練習機で、主に第5世代ステルス戦闘機のF-22、F-35のパイロットの育成・教育訓練を目的とて開発された最新鋭のトレーニングシステムです。2018年9月に米空軍によって選定され、2022年4月30日にミズーリ州セントルイスの工場から最初の量産版が出荷。今後、地上での数週間にわたるテストを終えたあと、カリフォルニアのエドワーズ空軍基地で飛行試験を開始。その後、米空軍に引き渡され、2023年から運用を開始する予定です。今のところ351機が生産納入される予定です。

sponser

概要

T-7Aレッドホーク練習機は現在使用されているT-38タロン練習機の後継となる練習機になります。T-7は開発プロセス中にコンピューターデジタル設計、アジャイル開発、およびオープンアーキテクチャミッションシステムを使用した最初の空軍航空機になり、これにより、モデリングと修正の時間を短縮。2013年12月に契約してから2016年12月には早くも初飛行を行うなど開発期間を短縮、コストを抑えた練習機になります。

スペック

アフターバーナー付シングルエンジン、垂直尾翼はF-22、F-35と同じ2枚のツインテール、教官の座る後部座席を前席よりやや高い位置に配置したスタジアムシーティング、訓練用機器等が統合された先進コックピット、横開きのキャノピー、空中給油受油装置が搭載されています。使用するエンジンはF/A-18にも使用されているF404-GE-103になり、最高速度は音速の1.4倍とされます。

sponser

T-7Aトレーニングシステムでは練習機と地上のシミュレーター設備及びその他地上教育訓練機材がデータリンクでつながっています。これにより、機上と地上が一体となって、先進かつ高度な教育訓練能力を提供することができます。また、同システムはタッチパネルシステムを採用するなど、最新鋭の現有戦闘機だけでなく、将来登場する次世代戦闘機NGADのパイロット養成にも対応します。そのほか、T-7Aレッドホークは維持整備を容易にできるようモジュール設計を採用するなど、長期間の効率的な運用及び維持整備が可能となります。

50年超えるT-38練習機

US Air force

米空軍が現在運用する練習機、T-38タロンは1960年代にノースロップ社によって開発された機体になり、現在でも約500機が運用中ですが最後に製造されたのは1972年と全ての機体が機齢50歳を超え、老朽化しています。今後、T-38は随時T-7Aに切り替わっていくことになります。

ボーイング社は全世界で2700機のT-7Aを販売することを目指しており、F-35を採用する日本も近い将来練習機としてT-7Aを購入するかもしれません。

sponser

Source

https://www.boeing.com/defense/t-7a/

sponser
米空軍の次世代高度ジェット練習機T-7A RedHawk
フォローして最新情報をチェックしよう!