台湾で開発建造された玉山級ドック型輸送揚陸艦の一番艦「玉山」の引き渡し式が9月30日、台湾南部の高雄市にある台湾国際造船高雄造船所で開かれた。玉山級揚陸艦は脆弱な離島への補給線を強化、地上部隊を速やかに輸送、上陸するために開発された台湾最大の艦船になる。
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台湾で最も高い山にちなんで名付けられた「玉山」は排水量10,600トンと台湾海軍の艦船としては盤石高速戦闘支援艦に次ぐ排水量の大型艦になり、戦闘艦としては最大の大きさになる。玉山級の建造は蔡英文総統肝入りのプロジェクトであり、「中国の軍事的脅威に対抗するには自衛能力を強化することによってのみ、真の平和が実現できる」と述べており、「国を守るための手段として、独自の軍艦の生産を増やし、国防の自律性を確保しようとする台湾の努力の証である」と述べた。
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スペック
艦は国内造船企業の台湾国際造船によって開発建造されており、2020年6月に起工、2021年4月に進水、その後、海上試験を繰り返し、今年9月30日に台湾海軍に引き渡された。全長153m、全幅23m、喫水5.8m、満載排水量1万600トン。最高速度22.1ノット(41km/h)、21ノットで11,200kmを連続航行する。乗員は最大673人、船尾にはヘリ甲板があり2機のUH-60ヘリコプターを搭載。その他、AAV7水陸両用車9両、揚陸艇5隻、ハマー7台を主要する。武装には76mm速射砲1門、防空ミサイル「海剣2」発射機4×8基、20mm機関砲2門を装備している。現在、二番艦まで建造を予定している。
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