イギリス軍は機関銃、アサルトライフル、ロケットランチャー、数千発の弾薬、1400台のノートパソコンなどを含む軍資産を紛失または盗難されたことを明らかにした。
イギリスメディアのテレグラフの報道によれば、英国防省は2018年以降、少なくとも30の武器や装備、軍資産がイギリスの軍事基地から盗まれたり紛失した事を発表した。紛失または盗難された武器の中には、7.62mm汎用機関銃FN MAGが2挺、最大8挺のSA-80ライフル、および数丁のグロックピストル、数千発の弾薬が含まれている。
英軍内ではL7A2 GPMGと命名されているFN MAGは毎分最大1000発の射撃が可能で、射程距離は最大 1,800m。紛失した2挺の内1挺は海上でイギリス海軍によって失われたとされている。SA-80はL85とも呼ばれる5.56mm口径のブルパップ式のアサルトライフルで陸軍、海兵隊の主力小銃として英軍内でもっとも普及してる銃だ。これら英軍の標準装備以外にもロシア製のロケットランチャー、ソ連製のAK-47ライフル、第一次世界大戦と第二次世界大戦の骨董火器も紛失している。そして、紛失しているのは銃火器だけではない。2018年から2023年にかけて、英国防省が所有していた少なくとも1,400台のノートパソコン、100台のコンピューター、機密データが保存されている可能性のある最大300本のUSBスティックも行方不明と報告されている。昨年8月には51 台のノートパソコンが行方不明になり、2023年の最初の3か月間で50台が紛失した。
また、英国防省が今年1月に公表した報告によれば過去1年間に国防省から盗まれた150点以上の物品の中には、廃止された機関銃、暗視スコープ、電球、テレビ、Xboxコントローラー、突撃はしご、制服、縮尺モデルの攻城砲のレプリカ、ライフル、ノートPC2台、iPad、メダル、数台の自転車、ジムの器具、回転式乾燥機、キジの置物、国防省の ID カードが含まれていた事を明らかにしている。
関係者によると、イギリス議会は行方不明のノートパソコンとハードドライブ、USBに機密情報が含まれているかどうかの調査を求めたという。英国防省の報道官は「紛失や盗難を防ぐ」努力をしていると語った。
