空母クィーン・エリザベスの危機!紅茶のティーバッグが不足

空母クィーン・エリザベスの危機!紅茶のティーパックが不足
Photo Royal Navy

イギリス人にとって紅茶は欠かせないものです。太平洋での日英米蘭加共同訓練「PACIFIC CROWN(パシフィッククラウン)21」に参加していた空母「クィーン・エリザベス」をはじめとしたイギリス海軍艦隊は、長い任務のため、紅茶のティーパックが不足し、窮地に立たされました。

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英国人にとっては紅茶は必要不可欠

アフタヌーンティーを楽しむイギリス海軍
Photo Royal Navy

空母「クィーン・エリザベス」 を旗艦とするイギリス海軍の空母打撃群は友好国との演習を行うために今年5月にイギリスを出港。地中海やアデン湾を経由し、途中、インドとの合同演習を経ながら、8月には東シナ海に到着、日英米蘭加共同訓練「PACIFIC CROWN 21」に参加し、9月4日に日本の横須賀基地に寄港、その後も演習を繰り返しました。しかし、この約半年に及ぶ長い航海はイギリス艦隊を窮地に立たせました。アールグレーのティーパックの在庫が尽きかけたのです。「たかが、紅茶で何を」と思うかもしれませんが、英国人にとって紅茶、ティータイムは欠かせないもので、神聖、不可侵の領域です。イギリス軍は戦争中でもティータイムを欠かさないとされており、過去の大戦では、紅茶を飲むために攻撃を止めたり、紅茶の湯を沸かすための火が原因で敵に位置がばれて亡くなるということがありました。イギリス軍の戦車には他国の戦車にはない、紅茶を淹れるための給湯器があり、いつでも車内で紅茶が飲むことができます。それだけ、英国人にとって紅茶、ティータイムは大切なのです。

長期に渡る狭い艦内での集団生活からのストレス。そして、祖国、家族から遠く離れる兵士たちにとって紅茶、ティータイムは祖国を思い出させ、ストレスを和らげる大切な時間です。それが無くなるということは兵士の士気に関わります。

カナダ海軍の援助

そんな状況の中、英国空母打撃群の司令官であるスティーブ・ムーアハウス准将は演習に参加していたカナダ海軍のフリゲート艦ウィニペグを訪れます。ウィニペグの艦長ダグレイトン中佐はアールグレイとスコーン、クリームとジャムを用意して英国式のティータイムでもてなします。90分間の会談の中、ムーアハウス准将はクィーン・エリザベスのティーパックが不足していることを伝えます。そして、ムーアハウス准将が空母に戻った時、准将は約1,000個のアールグレイティーパックが入った3つの箱を抱えていました。カナダ海軍の支援によって、 クィーン・エリザベス の紅茶不足の危機は解消されます。

紅茶なら日本に寄港した時に補給できなかったのか?と思いますが、紅茶であれば、なんでも良いというわけではありません。軍では独自にブレンドされた軍御用達の「NAAFI」を飲むなど紅茶には並々ならぬこだわりがあります。イギリス連邦の一つであるカナダであれば、英国人でも納得の紅茶を提供できたのかもしれません。

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Source
https://www.thesun.co.uk/news/16413262/tea-bag-crisis-royal-navy-hms-queen-elizabeth/

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