フランス空軍のミラージュ2000Cの運用が終了、40年の歴史に幕

フランス空軍のミラージュ2000Cの運用が終了、40年の歴史に幕
Escadron de Chasse 2/5 Ile de France

フランス空軍で運用されていた最後のダッソー・ミラージュ2000C戦闘機が正式に退役し、フランス空軍の顔でもあったミラージュ2000Cは全機退役、40年の歴史に幕を下ろしました。

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フランス空軍は、2022年6月23日に南部のヴォクリューズにある第115オランジュ=カリタ空軍基地で行われた式典で、2/5戦闘機戦隊(Escadron de Chasse 2/5 Île-de-France)に所属する最後のミラージュ2000C RDI戦闘機に別れを告げました。1984年に就役した戦闘機は長らくフランス空軍の象徴、レガシーでした。 その役割は今後、ラファール戦闘機に受け継がれます。

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ミラージュ2000Cとは

ミラージュ2000はフランスのダッソー社初の戦闘機になり、1970年代に開発された第4世代のマルチロール戦闘機になります。1978年に初飛行を行い、フランス空軍の50周年にあたる1984年に初期量産型のミラージュ2000Cがフランス空軍に就役、計121機が製造・配備され、39年に渡ってフランス空軍で運用、飛行時間は延べ235,000時間以上にも及びます。

ミラージュ2000Cが登場した当時、最も進んだ戦闘機として評価されていました。シングルエンジン、デルタウィングを採用、電子化された内部システム、飛行機の操縦システムを電気的に行う”フライ・バイ・ワイヤ”を使用して最高の制御性を与える最初の戦闘機になります。初期型で搭載されたRDMレーダー、後期型のRDIレーダーにはルックダウン/シュートダウン能力が備わっており、これは中距離空対空ミサイルのシュペル530D(Super 530)や短距離対空ミサイルのR.550を誘導するように最適化され、空中戦において高い迎撃能力を擁していました。

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同機は1990年の湾岸戦争のダゲ作戦で初めて実戦に参加、最初の戦闘行為は1995年のバルカン半島のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争になり、NATOの軍事作戦の一環として空爆を実施します。その後、リビア内戦やアフリカ・サヘル地域における対テロ戦争のバルハン作戦と多くの紛争に参加してきました。

全てのミラージュ2000が退役したわけではない

フランス空軍のミラージュ2000Cは全て退役しましたが、同機はフランス以外にも輸出版の同型がUAE、エジプト、ギリシャ、インド、ペルーに輸出されており、これらの国ではまだ運用は続いています。また、フランス空軍の中古機がブラジル空軍に売却運用されています。そして、勘違いしないで頂きたいのが、フランス空軍のミラージュ2000が全て退役したわけではないということです。1990年代に最新のアビオニクスを導入した改良型のミラージュ2000-5が開発されており、ミラージュ2000Cをアップデートする形で2000年にミラージュ2000-5Fとして就役、この機体と戦闘爆撃機タイプのミラージュ2000Nは現役で今後数年間運用は続く予定です。

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Source

https://theaviationist.com/2022/06/26/france-retires-legacy-mirage-2000c/

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