米空軍がUTVに搭載した移動式レーザー兵器CLWSによるドローンの撃墜に成功

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米空軍がUTVに搭載した移動式レーザー兵器によるドローンの撃墜に成功
Photo by boeing

9月3日にネバダ州のネリス空軍基地で行われた新しい移動式のモバイルレーザー兵器CLWSの実証実験で無人偵察機(UAV)の撃墜テストに成功したと、レーザー兵器の開発元であるボーイング社発表した。

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高度戦闘管理システムABMS

ボーイングが開発した小型のモバイルレーザー兵器「CLWS(Compact Laser Weapons System)」は米空軍の「高度戦闘管理システム(Advanced Battle Management System:ABMS)」の一環で開発された兵器の一つ。ABMSとは、米空軍が計画している全領域において共同作戦を行うための枠組み。陸海空、宇宙、サイバーの各領域にわたるすべての部門間のデータを共有・統合する未来を描いている。ABMSが実現できれば、人間が操縦する航空機から地上の車両、AIによって自律行動する乗物、そして地上兵士部隊のあらゆる情報がクラウドベースのネットワークを介して瞬時に共有され、より迅速かつ効率的に脅威を検知して対応できるようになる。

テストではポラリス社が製造する海兵隊向けの多用途車両(UTV)にCLWSが搭載して行われ、近づくドローンを撃墜し、無人航空機の脅威に対して護送車列の防御に成功した。だが、撃墜したのはUTVに乗っているオペレーターではない。遠くメリーランド州にあるアンドリュース空軍基地のオペレーターだ。CLWSは遠く離れた担当オペレーターにリアルタイムで車列と周辺状況を共有し、無人航空機の脅威を知らせていた。担当オペレーターはその情報をもとに遠隔操作を行い、ドローンを標的と見なし、CLWSに撃墜を命じていた。
CLWSによって車両に乗るオペレーターの負担を増やすことなく、情報共有と対ドローン能力を付与することができる。

ボーイングは、指向性エネルギーと将来の戦場において、空軍の主要な業界パートナーとしての地位を既に確立している。ABMSを実現するための新しいテクノロジーの統合を加速する取り組みの一環として、空軍は今年6月にボーイングに2025年までの個別のタスクの開発契約を締結している。

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http://www.boeing.com/features/2020/09/boeing-showcases-compact-laser-in-air-force-future-battlefield-exercise.page

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