真冬の気温で素手を晒すと、寒さで指先の感覚が無くなるほど冷えることがあると思います。そこで使うのが手袋です。でも、皆さん、手袋を付けるのは好きですか?私は嫌いです。煩わしい、何か細かい作業しようと思うといちいち外さないといけない。スマホの操作も面倒です。できれば手袋は付けたくないけど、かといって指先が冷えるのも嫌。そんな悩みを解消する方法を米軍が開発しています。
兵士は手袋を外しがち
寒冷地では寒さ対策で通常よりも厚手の手袋を装着しますが、生地が分厚いと器用差を失うことになり、細かい作業の効率が50%以上低下するといわれています。なので、しばしば寒冷地では兵士は無線機の調整や弾薬の装填作業時など頻繁に手袋を外しがちです。しかし、手袋を外すと今度は寒さにより指先が冷えて思うように動かなくなります。そうなると致命的なのが先の感覚が鈍れば銃をしっかり握れず、トリガーを引く指の動きが遅れ、射撃に影響でることです。
なぜ、寒さで指先の感覚は無くなるのか
人は寒いと感じると防衛本能として、頭や胴体といった体の重要な部分に血液を優先的に送り、体を温めようとします。手足、特に心臓から一番遠い指先は後回しにされ、血流が少なり血管が縮みます。それにより、指先は熱をどんどん失い、感覚も失っていくのです。ちなみにこの時、指先を温めようホッカイロやホットコーヒーを握ったりする人は多いと思いますが反って脳は指先は問題ないと考え、血液をますます送らなくなります。
顔をあっためて錯覚を起こさせる
そこで米陸軍が開発しているのが「個人用暖房デバイス」です。この機械は過熱パッドを用いて兵士の顔を温めることで生理的錯覚を呼び越し脳に寒さではなく暖かさを錯覚させます。この過熱パッドは腕にも装着されます。これにより、脳は寒さを感じず、変わらず指先にも血流を送り続けます。
米陸軍によると、研究チームは試作品の改良に取り組んでおり、携帯性と使いやすさを高めています。特許も既に申請中です。
また、陸軍は技術移転プログラムと連携して、民間企業がこの技術の商業的可能性を評価し、互恵的なライセンス契約の交渉を支援しており、近い将来、民間にもこの仕組みを応用した商品が出る可能性があり、寒冷地で働く人やハンター、ウィンタースポーツのプレーヤーもこの技術の恩恵を受け、厳しい寒さの中でも手袋なしで作業ができるかもしれまれん。
[adcode]軍事技術は科学技術の中でも最も進化が早い分野であり、陸軍の企業研究所である米国陸軍CCDC陸軍研究所の研究者とエンジニアは軍隊の近代化と兵士を支援するための新しい機能と技術を日夜開発している。CCDCの主任科学者で[…]