米陸軍研究所 (ARL) の科学者たちが、M320A1 40 mmグレネードランチャーから発射できるカメラドローンを設計したと、米陸軍が発表した。
グレネードドローンGLUAS
ARLの機械技術者、ジョン・ガーデス氏によると、『グレネード打上型無人航空機システム (GLUAS)』 には2種類のバリエーションがあるという。1つは折りたたみ式のプロペラを備えた小型パラグライディングシステムで、空中にとどまるのを助けるマイラーパラグライディング翼が付いている。もう1つは、ジンバル式の同軸ローターでホバリングするヘリコプター型だ。
GLUASは直径40mmの小型発射体で、グレネードランチャーの発射システムを利用して射出され、上空高くで展開することにより長距離をカバーできる。同氏によると、今回のブレークスルーは、自律飛行ハードウェアがいかに小型化されたかにあるという。
研究者らによると、このドローンの航続距離は2キロメートルで、バッテリ持続時間は90分を超え、最大高度2,000フィート(600メートル)の飛行が可能だという。
発射後、ドローンは翼を広げ、ジョイスティックや携帯操縦機器を使って地上部隊によって制御、飛行する。ドローンには、地上部隊に映像を送るためのカメラが搭載されている。
使用用途
例えば、アフガニスタンの山岳地帯で、兵士たちがどこからか狙撃手の銃撃を浴びたした場合、リスクを負って顔を出して場所を探るのではなくドローンを展開してその地域を上空から確認し、敵の位置を特定することができる。
軽量のGLUASドローンは、戦場の鳥瞰図を提供することで兵士の死亡率を低くすることを目的に設計されており、戦場で兵士が携行する現在のキットに負担なく簡単に組み込むことができる。
「このドローンは自律性を備え情報プラットフォームとして、兵士の上空数百フィートから見張りをしながら有用な任務を遂行できるよう支援する。これは現代的な知性を統合しています。」とガーデス氏は述べている。
ARLの別の機械エンジニア、ハオ・カン氏は、「GLUASは、軍の近代化の優先事項に沿ったものである。我々は個々の兵士に能力を提供しようとしています。この中で最も注目すべき部分は、このプラットフォームの実現可能性と、既存の銃火器装備を使った展開能力です。」と述べた。
「GLUASにGPS受信機や飛行管制システムを搭載することが可能で、これによって位置の維持や地上部隊の追跡が容易になる。基本的に、何か見たいものがある時に、それがどこにあるのかわからない場合、それがこのドローンの出番だ。」とカーデス氏は述べた。
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https://www.army.mil/article/234300/grenade_launchers_able_to_fire_armys_new_camera_drones