ロシアの軍事同盟国・協力国はどこ?

ロシアの軍事同盟国・協力国はどこ?

第二次大戦以降、米国と世界の覇権を争ってきたロシア(ソ連)。ソ連崩壊以降は国力が低下し、軍事力は米軍に大きく引き離され、中国に追い抜かれそうな様相だが、それでもロシアの軍事力は世界二位であり、世界に強い影響力を持つ大国である。そんなロシアの軍事同盟国・協力国について紹介する。

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集団安全保障条約(CSTO)加盟国

CSTOはソ連崩壊後の1992年5月15日に旧ソ連の構成共和国6カ国が調印した安全保障条約。CSTO憲章では加盟国の「安全性、安定性、領土保全、および主権に対する脅威の場合に集団的保護を提供すること」を目的としており、加盟国は軍事分野における協力を約束する軍事同盟になる。

アルメニア

ソビエト連邦建国時の1922年からソ連の一部となり、1991年のソ連崩壊とともに独立。目立った産業も無く、国力は弱いがロシアの庇護下のもと国内にはロシア軍が駐留している。アルメニアは隣国のアゼルバイジャンと紛争中だが、アゼルバイジャンもかつては旧ソ連の一部でCSTOの加盟国だった。

ベラルーシ

ソ連崩壊後も1999年にベラルーシ・ロシア連合国家が創設するなど、両国は深い関係にある。プーチン大統領がベラルーシの併合する主旨の発言をして、一時関係がこじれることもあったが、最近は関係が好転しており、ロシアにとってもポーランドの隣国のベラルーシは対NATOの戦略上需要拠点で軍事協力を強めている。

カザフスタン

ソ連崩壊後に旧ソ連軍中央アジア軍管区の部隊を継承しており、軍隊は文化、武器どれもソ連式(ロシア)であり、現在のロシア軍との親和性もよい。旧ソ連では最も広い国土を持ち、核燃料の原料となるウラン鉱山を抱える同国はロシアにとって戦略上重要な国となる。

キルギル

キルギスにはロシア空連邦軍が駐留しているが、かつて、ここには米軍も駐留していた。2001年に始まったアフガニスタン紛争 のためにマナス国際空港に米空軍が駐留していたのだ。隣国には中国もあり、当時はロシアと中国による米軍へのスパイ活動が活発化していた。

タジキスタン

東に中国、南にはかつてソ連が侵攻して失敗したアフガニスタンがある。国内にはロシア連邦軍の第201自動ライフル師団が駐留している。

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イラン

ロシアとイランは対米政策について共通理念をもつ大切なパートナーであり、ロシア製の武器を購入してくれる大切な顧客・貿易相手としても重要な地位を占めている。中東におけるロシアのプレゼンスを保持する意味でも重要な国だ。近年は軍事関係を強めており、ペルシャ湾では対岸の米軍を尻目に合同演習を行っている。

中国

かつての中ソは同じ社会主義でありながらイデオロギーの違いや国境紛争などで対立していたが現在は友好国となっている。米国、西側へ対抗する点では利害が一致しており、共に常任理事国として米国、西側に反対して足並みを揃えることも多い。近年では月面基地建設やエネルギー戦略での協力を表明。共同で度々軍事演習を行うなど軍事面での協力も強まっている。ロシアの外交官は両国の関係を”同盟”という言葉を使って表現している。

ベネズエラ

マドゥロ政権の独裁政治の失敗でハイパーインフラが進み、国民が苦しみ国際社会から批判を浴びる同国だが、そんな政権を支援する国がある。それが中国とロシアだ。ロシアは表向きな協力はしていないが、プーチンの犬といわれるPMC、ワグナーグループが同国に派遣されている。ベネズエラに対する国際社会の圧力に関して、中国と共にロシアは反対している。ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量をほこるといわれている。

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