特殊部隊は秘匿任務が多く、情報保護の観点から身元情報は守られ、顔も晒さないのが鉄則だ。そのため、ほとんどの隊員は任務や公衆に顔を晒す際はバラクラバという顔を隠すマスクを装着するのが基本になる。しかし、ここで、ふと気づいた事がある。映画で見るネイビーシールズといった米軍特殊部隊は任務中に顔を隠していない。なぜなのだろう?
なぜ、顔を隠す必要があるのか
先ほども述べたように特殊部隊は機密扱いの特殊任務に就くことが多い。特殊部隊隊員という事が明るみにでると、情報を探ろうと敵対国から諜報させる可能性があり、最悪、拉致誘拐される危険性がある。それは家族や友人にも危害が及ぶ可能性がある。また、特殊部隊の主な任務は対テロ作戦だ。テロリストに顔がバレれれば報復される可能性がある。そのためどの国も特殊部隊員の情報は機密扱いになり、他の軍人のように表に出る事もない。
マスクには他にも火や埃から守る、恐怖感による脅迫という目的もある。
なぜ、米軍の特殊部隊はマスクを着けない?
では、なぜ米軍特殊部隊はマスクを着用しないのか?
髭を生やすから
デルタフォース、ネイビーシールズといった米軍特殊部隊の任務地は基本海外になる。最近であれば主な任務地は中東だ。中東に派遣された特殊部隊の多くは現地の風土に習い髭を生やす。これにはきちんと理由があり、その一つに顔を隠す意味がある。すっきりした顔の白人は目立つが髭面は多くの人が髭を生やす中東では目立たない。髭のあるなしで人相も変わる。あなたも外国人の顔が同じように見えてしまう事は無いだろうか。見慣れない異なる人種の顔を見分けるのは難しい。
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顔全体を晒すことは無いから
マスクはしなくとも作戦中にヘルメットや帽子を被るし、ゴーグルもする。シュマグも巻いたりする。急襲作戦の多くは短時間に行われ、顔をはっきり覚えられたり、写真を撮られる隙もない。また夜間が多いので顔は十分隠れている。 更に隊員はほぼ同じような格好をしており、個人を特定するのは難しい。
素顔を晒さなくてはいけないから
特殊部隊には武力行為以外にも任務がある。それは現地の協力者を獲得したり、訓練することだ。顔を隠していは協力者の信頼は得られない。
これらの事情もあり、米軍特殊部隊は顔を隠さないとされている
SWATなど法執行機関の特殊部隊は顔を隠すのは必須
法執行機関の特殊部隊は必須といっていいほど顔を隠している。まず、彼らの任務は自国になる。つまり、顔を見られれば身元がバレる可能性が高い。特殊部隊のような機密情報は持っていないが、一番危惧するのは報復だ。特殊部隊が出動する時は武力行使を伴う直接行動になり、凶悪犯罪、組織犯罪が多い。仲間が捕まり、メンツが潰れた犯罪組織は報復することがある。特に南米のカルテルは警察や軍といえど報復することで有名だ。
アメリカのSWATもマスクは付けない
しかし、アメリカでは各警察のSWAT、FBI、DEA(麻薬取締局)の特殊部隊もマスクを着けないことが多い。理由としては彼ら法執行機関の力が圧倒的に強いからだ。報復などしようものなら、その何倍にもなって返ってくる。それが海外の組織であってもだ。犯罪組織はそれを分かっており、報復することはない。