警察官の制服の色といえば紺色です。日本の警察官は全国で制服が統一され、同じ色の制服を着ています。警察官の制服は明治7年(1874年)に始まりますが、実はその時から紺色を使っています。その後、黒色になることもありましたが、今の紺色が警察の伝統色して長年使用されています。これは、日本だけではありません。アメリカやイギリス、ドイツなど多くの国で警官の制服の色として紺色が採用されています。なぜ?警官の制服は紺色なのでしょう?
威厳がある色
紺色は英語でネイビー(NAVY)といわれ、もともと海軍から生まれた色です。1794年にイギリス海軍に導入されて以降、海軍の軍服の色として現在でも利用されています。重厚感のある紺色は権威の象徴であり、威厳のある色として世界で認められた色になっています。
”ネイビー”と聞くとあなたは「海軍(ネイビー)」と「紺色(ネイビーブルー)」、どちらを思い浮かべるだろうか?前者を思い浮かべる人はミリタリー好きで、多くの人は後者を思い浮かべるのではないだろうか?両者は英語で「NAVY」と同じ綴り[…]
安心感のある色
威厳のある色と相反する内容かもしれませんが、紺色、青系の色は落ち着きと誠実さを表し、無意識に多くの人に安心感を呼び起こします。犯人に対しては落ち着かせる効果も持ちます。これはビジネスでも同様でスーツに紺色が多いのは同じ理由です。
汚れが目立ちにくい
警官は犯人逮捕時には取っ組み合いになることもあります。路上を転げまわったりすれば制服は汚れます。緊急時に服の汚れなどは気にしてられません。また、コーヒーこぼしたからといって勤務中に制服を脱ぐわけにもいきません。かといって、汚れた制服着ている警察官ってどうでしょう?清潔感が無く、威厳は薄れ、なんか頼りなく感じません?でも、紺色であれば多少の汚れやシミが目立つことはありません。
闇に紛れる
黒に近い紺色は暗闇に溶け込みやすい色です。夜や暗所では犯人に気づかれることなく忍び寄ることを容易にします。もし、銃撃戦になっても狙われにくくになります。実際にアメリカでは白いシャツでは目立つからといって紺色に代えた事例もあります。ちなみにこれは日本の警察には当てはまりません。