父親隊の星条旗|アメリカ視点の硫黄島の戦い|戦争映画レビュー

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父親隊の星条旗
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戦争・アクション系の映画に特化して紹介するミリレポ映画レビュー。今回、紹介する映画は2006年に公開された戦争映画『父親たちの星条旗』太平洋戦争の激戦地であった硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた「硫黄島プロジェクト」のアメリカ視点で描いた作品です。日本視点は『硫黄島からの手紙』になります。
監督は『硫黄島からの手紙』と同じ、『ミリオンダラー・ベイビー』『運び屋』のクリント・イーストウッドが手掛け、キャストはライアン・フィリップ、『プライベート・ライアン』ではスナイパーだったバリー・ペッパー、『ターミネーター2』で変幻自裁なサイボーグ役だったロバート・パトリックなど。

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日本視点の硫黄島の戦い『硫黄島からの手紙』|レビュー、ネタバレ
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あらすじ・ストーリー

父親隊の星条旗
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1945年の太平洋戦争末期の硫黄島の戦いで1枚の写真が撮られた。それはの摺鉢山に星条旗を掲げようとする6人のアメリカの海軍兵たち。のちの「硫黄島の星条旗」と呼ばれ、同年にピューリッツァー賞を受賞し、第二次世界大戦での最も有名な写真の1つして長く語り継がれていた。

そして現在(2006年)。6人の一人であった葬儀屋を営むジョン・ブラッドリー(ドク)は病に倒れる中で当時の戦友の名を叫ぶのであった。

ドクは衛生兵として硫黄島の戦い参加する。島の南西にある摺鉢山を攻略したアメリカ軍は頂上に星条旗を建てるよう命じる。そこに居合わせたドク達、6人の隊員が旗を建てることになった。その瞬間をおさめた写真が新聞にのると、彼らは英雄と称えられた。政府は軍用資金獲得のための国債販売の広告塔して、生き残ったドク、レイニー、アイラの3人は本国に戻され、国債ツアーに参加させられる。 しかし、ドクは実はその場にはいたが、写真には写っていなかった。

父親隊の星条旗
左からアイラ、ドク、レイニー
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3人は国中から“英雄”と称えられた。戦死した仲間を後目に英雄として踊らされる光景にドクとアイラは葛藤、苦悩していく。そんな体験をドクは家族はおろか知人にすら語ってはいなかった。そんな彼の息子はドクの硫黄島での真実をたどり始める。なぜ父親は硫黄島のことを語ろうとしないのか、そこには意外な真実があった。

評価
ストーリー   : 3.5
戦闘・アクション: 3
作品名父親たちの星条旗
原題Flags of Our Fathers
公開日2006年10月 
監督クリント・イーストウッド

ストーリー レビュー

父親隊の星条旗
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戦争ではいつの時代も味方の士気を上げるため、国威高揚のためという理由で英雄をつくりがちです。しかし、この映画では終始、戦争に”英雄”などいないということを訴えかけます。英雄と呼ばれることに苦悩したドクとアイラの2人の兵士の葛藤。愛する息子をなくした親たち。それと対比するように戦闘には参加せず、たまたま旗を揚げる場面に居合わせために英雄になったレニーの立ち振る舞いやアイラの態度を咎める上官や財務省の役人たち。そして、彼らに歓喜する国民たち。英雄をなることを嫌い、英雄を求める人たちがそこにいます。
3つの時間軸でストーリーは描かれています。ドクの息子が父親の過去を戦友たちに尋ねる現代のシーン。硫黄島での戦いのシーン。そして、アメリカ各地めぐる国債ツアーのシーンです。注意してみないと時間の基軸がごちゃごちゃになってしまいます。また、星条旗を掲げたの誰なのかというのもこの映画の肝となる部分です。注意深く観察しないと誰がいて、誰が間違いで、誰がどこで亡くなったのか顔と名前が一致しなくなり、よく分からなくなります。

戦地に行くまでの彼らを描くシーンは明るく、ユーモラスです。しかし、軽い気持ちで見れるのはここまでです。戦闘が始まるにつれ見えてくる戦争の凄惨さと、それとリンクするように英雄ともてはやされる彼らの葛藤と苦悩が描写されていきます。また、クリントイーストウッド映画の特徴でもある、トーンが暗く重い雰囲気も相まって決して楽しむための映画ではありません。見終わった後はちょっと気持ちも重くなります。

戦闘・アクション レビュー

父親隊の星条旗
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洋上を埋め尽くすアメリカの上陸艦体の映像は壮観です。上陸の際は『プライベートライアン』の冒頭のシーンを思わせます。しかし、上陸用舟艇での上陸では日本軍の反撃はなく、「あれ?全滅した?」という拍子抜け。しかし、これが日本軍の作戦なのです(『硫黄島の手紙』を見ると分かります)。その後の戦闘シーンはリアルでスケールともに臨場感あるシーンになっています。激しい戦闘シーンは上陸時のみで、その後は小規模戦闘のみです。 『硫黄島の手紙』 とリンクする、同一のシーンもいくつかあります。クリントイーストウッドはリアルな描写が特徴で、戦闘シーンにはグロい場面も多々あるので苦手な人は気を付けてください。

まとめ

戦争の凄惨さを描く映画は多々ありますが、これは一線を画した視点で描いている映画です。戦争を直接的に批判するのではなく、”英雄”と呼ばれた者たちから伝えています。また、過去を話したがらなかった父親の過去を知り、父の葛藤知った息子が父親と抱き合う最後のシーンに涙がでました。自分は父が何を思い、どのように生きたのかを知りません。それを自分は知りたいと思いました。

硫黄島からの手紙』と合わせた2部作の作品です。公開順としてはこちらが先になるので、順番的にはこちらを先に見てください。2つの作品の中ではいろいろリンクする部分があるので、双方2回みるとより、理解が増すと思います。


硫黄島からの手紙(字幕版)
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