ロシアがショットガン搭載した対ドローン撃墜用ドローンを開発

ロシアの軍事企業Almaz Antey(アルマース・アンチェイ)とモスクワ航空大学が官民共同でドローンを撃墜するためにショットガンを搭載した対ドローン用ドローンを開発した。アルマースは対空防衛コンツェルンになる地対空ミサイルの開発で知られている。設計はモスクワ大学の学生が行った。

ドローン

ドローンは垂直離着陸が可能なドローンになり、パイプラインや鉱山などの設備点検や、農場での農作物管理向けのドローンをベースに開発している。

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ドローンに搭載したのは
ショットガンVepr-12

搭載しているショットガンはロシアのモロト社が生産するセミオートマチック式ショットガンVepr-12(ヴェープル12モロト)。重量は約4kg、全長はストックをたたんだ状態で725㎜。装弾数は10発になる。ドローンにはストック、グリップを取り除いた状態で搭載している。なぜ、ショットガンを選んだかというと、ショットガンは散弾が広がり命中率が高いためである。ドローンを撃ち落とす上では多少、的を外しても十分に効果はある。

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操縦者はVRゴーグルのようなゴーグルを装着し、ドローンのカメラから送られてくる映像をもとに操縦、射撃を行う。4kg弱のショットガンを積みながら40分の長時間飛行が可能になっている。

試験飛行の動画は公開されており、映像の中では、ドローンが風船、他のドローンを撃ち落とす様子がみてとれる。ある程度の実用性は既に実証されているようだ。

今後は局地戦でもドローンが利用される

ドローンというと、アメリカ軍のMQ1プレデター、MQ9リーパーなど有名だ。こちらはドローンといえど、全長15mと戦闘機とほぼ同じ大きさ。主な任務は高高度からの偵察と爆撃になる。攻撃対象も敵車両や拠点といった対物が主である(人を狙うこともあるが)。今回ロシアが開発したドローンはより小型で対ドローンとのことだが、対ドローンであればEMPといった電磁バルスや、非殺傷武器でもよいはず。今回はショットガンだが、マシンガンや小型の爆発物も搭載することも十分可能であろう。そうなるとドローンを使用した市街地など局地戦、対人兵器としての使用も可能と考えられる。今後の兵器転用の可能性は否めないであろう。

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