中国人民解放軍は、兵站および偵察任務で歩兵部隊を支援するために、四足歩行の電動ロボットを開発したと国営メディア人民日報が報じました。中国は四足歩行ロボットとしては世界最大であると主張しています。
牛科のヤクのような見た目ですが、ヤクと同様にこの四足歩行ロボットの役目は舗装されていない山岳地帯など車両が侵入することが難しい領域で人間(兵士)を支援することです。
物資の運搬と監視が役割
ロボットのサイズは明らかにされていませんが、高さは成人男性の腰より少し高いぐらい、全長は170cm前後ぐらいでしょうか。その大きさにも関わらず、ロボットは最大160kgの荷物を載せて、時速10km/hで移動することができます。脚には12の関節があり、複雑な地形でも安定した姿勢を維持、前後移動、回転、ダッシュ、飛び越えたりと多様な動きを実現。更に周囲の地形や環境を感知するセンサーを搭載しており、通常の車両が侵入するのが難しい山岳、岩場、砂漠、森林といった複雑な環境でも自律行動でき、装備や補給品など物資を運搬します。
ロボットには運搬以外にももう一つの役割があり、それが情報・監視・諜報といったISR任務です。モジュール設計と160kgのペイロードはこのロボットに物資搭載する以外にもセンサーやカメラ、兵器を搭載できる余力があるということです。高リスクの戦闘ゾーン、遠隔地の国境地域、および兵士にとって過酷で複雑な環境において長時間に渡って近接偵察を行う役割が期待されています。
小型タイプも開発
Xiaomi launched their 1st ,a bionic quadruped robot "CYBER DOG", the Chinese name Tiedan.
— Techy Preacher 👨💻 (@TechyPreacher) August 11, 2021
Bio Inspired Quadruped Robot
Support voice interaction
Walk, run and jump
Automatic obstacle avoidance
Automatic follow
12 sets of motors
21TOPS computing power NVIDIA chip
32N-m
220rpm pic.twitter.com/PriY5IsHum
中国はこのロボット以外にも重量32kgの小型の犬型ロボット「Geda」を開発しています。サイズは犬と同等で、40kgの荷物を運搬できます。声によるコマンドを理解し、人間の顔を認識。複雑な地形以外にもそのサイズで小道に入ることもできます。その他、中国のハイテク大手XiaomiはAIとリアルタイムでデータを通信できる11個の高精度センサーを搭載したが高機能ロボット「CyberDog」を開発するなど、ドローン同様、四足歩行ロボットの開発で世界をリードしています。
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米空軍ではすでに警備用としてロボット犬”VISION60”を配備運用しており、四足歩行ロボットが兵士と随伴して戦場に投入される時代はすぐそこです。
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