ラシュカ・レトイバ （LT）
「義勇軍」という意味のLTは指導者ハフィズ・サイードが1990年にインド・パキスタンの係争地域であるカシミール地方の分離独立を掲げ設立したイスラム原理主義テロ組織になる。LTはインドやパキスタンの地域を占領しているだけでなく、最も洗練されたテロリスト集団の一つであるLTは東南アジアにイスラム国家を設立することを目指している。この暴力的な集団はインドとパキスタン全土に破壊をもたらし続けている。2001年にはインド議会への攻撃で12人が死亡。2006年にムンバイの通勤電車に爆弾が仕掛けられ、160人以上の市民が殺害された
ヒズボラ
「アッラーの党」 を意味するヒズボラはレバノンを中心に活動するシーア派のイスラム原理主義テロ組織である。シーア派の指導者であったホメイニ師の言葉を受けて、ヒズボラはイスラエルのレバノン占領に対抗するため、1982年にイスラム聖職者グループによって設立された。彼らは、いかなる形の西洋の存在も許さず、レバノンから追い出そうとした。1983年にはベイルートの米国大使館と米仏海兵隊兵舎で自爆テロ。要人の誘拐人質行為は10年間続いた。ヒズボラはシー派のイランから軍事訓練、武器、財政支援を受け、シリアからは政治支援受けていた。2008年にレバノン政府はヒズボラが軍事組織として存続することを認め閣僚に代表者置き、近年は国際的なテロ活動は沈静化している。
タリバン
かつてはアフガニスタンを治めていたタリバン。創設者のムハンマド・オマルは1994年にタリバンを結成したが、その起源は1979年のソ連のアフガニスタン侵攻の抵抗にある。その後1996年から国の大部分を支配するまでになるが2001年の米軍によるアフガニスタンに侵攻で、山間部に身を潜めることになる。統治時は厳格なイスラム法を布き、人身売買や麻薬取引によって利益を得ていた。彼らはジハードの名のもとに、高校教師や生徒を含む罪のない人々を殺害することで知られており、民族浄化などの凶悪犯罪を日常的に行っている。他のグループと同様、タリバンもアルカイダから支援を受けた。
アルカイダ
オサマビン・ラディンが1988年に創設し2001年に9.11同時多発テロを起こしたイスラム原理主義武装テロ組織。アルカイダの目的は、聖戦とイスラム法の厳格な解釈を通じて、各地のイスラム教徒を団結させることだ。 30年近くの間、アルカイダは世界最大のテロ組織の一つだった。1993年の世界貿易センタービル爆破事件、1998年のアフリカ米大使館爆破事件、2002年のバリ爆弾テロ事件などを起こした。そして、ビンラディンはニューヨーク、ワシントン、ペンシルベニアの各州で9.11のテロ攻撃を実行し、3,000人以上のアメリカ人を殺害した。その結果、米国によるアフガニスタン侵攻が起きた。ビンラディンは2011年に米国によりパキスタンで拘束、その後殺害され、アイマン・アル・ザワヒリがアルカイダの指導者となった。
イスラム国（ISIS/ISIL）
現在、世界でも最も凶悪なテロ組織になる。 バグダディが創設した 「イラク・シリア/イスラム国」 は最盛期には8万人の戦闘員を擁し、イラク、シリア、パレスチナなど中東の大部分を掌握した。東南アジア、ナイジェリア、リビアなど世界各地に系列組織を持ち、 WebやSNSなど活用して戦闘員の勧誘などを行うなど欧米にもシンパを増やした。過激なスンニ派の聖戦組織であるISは、政治、宗教、軍事組織など、世界中のイスラム教徒を支配し、従わない者、異教徒を大量虐殺した。 捕虜とした女性は売買するための奴隷市場を創設した。 西側のジャーナリストや人道支援スタッフを誰かれ構わず誘拐しては攻撃に対する報復として処刑動画をWeb上に投稿公開した。規模こそ小さくなったが現在でも世界中でテロ活動を行っている。
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