「FUBAR(フーバー)!」という単語を聞いたことありませんか?このワードが有名になったのは第二次世界大戦を描いた戦争映画『プライベート・ライアン』。前線の兵士達が話の中で「Fubar」を使っていたのですが、ドイツ語の翻訳など後方支援が主だったアパム伍長は意味が分からず困惑するシーンがあります。つまり、英語の辞書やドイツ語などにもなかった単語だったからです。これは第二次大戦のアメリカ陸軍内で作られ使用されたスラングです。この時生まれたこのスラングは今でも使用され、軍内だけではなく、日常でも使われるようになります。では、これはいったいどんな意味で、どんな時に使う言葉なのでしょう。
[adcode]IMDf監督スティーヴン・スピルバーグ、主演トム・ハンクスという最強タッグで1998年に公開された戦争映画。公開後20年たつが、これを超える戦争映画はまだないのでは? と思える名作。この映画が名作戦争ドラマ[…]
FUBARの意味
戦争というのはいつの時代も困難で予期せぬこと、無理難題、想像を超えることが発生します。特に前線の兵士たちはしばし混乱した状況に置かれます。そんな時に使う言葉が 「FUBAR(フーバー)!」です。
英文の略語
Fucked Up Beyond All Recognition.
FUBARは上記の文書の単語の頭文字をとった略語になります。日本語にすると「ふざけて、めちゃくちゃで理解を超えてる」と意味になります。プライベートライアンでいうと、ライアン二等兵を見つけて本国に戻すというふざけた任務に8人も駆り出される状況は隊員達にとってはまさにFUBARでした。
ドイツ語からという説も
ドイツ語の「Furchtbar(フィヒュットバー)」から来ているという説もあります。 意味は[恐ろしい・怖い・ひどい・すさまじい]などの意味になり、英文の意味と似た単語になります。このFurchtbarが訛ってFUBARになったともいわれています。
他にもあるアメリカ軍のスラング
SNAFU(スナフ)
Situation Normal:All Fucked Up
SNAFUは上記の英文の頭文字をとったスラングになり、日本語にすると「状況はいつも通りめちゃくちゃだ」と意味になり、状況について皮肉ったいい方になります。こちらは第二次大戦中のアメリカ海兵隊由来のスラングになります。
TARFU(タルフ)
Things Are Really Fucked Up( or Totally And Royally Fucked Up)
TARFUは上記の英文の頭文字をとったスラングになり、日本語にすると「状況は最悪だ」という意味になります。こちらはアメリカ海軍由来のスラングです。
こうして見ると、第二次世界ではどこの軍もめちゃくちゃで最悪な状況だったのが分かります。前線の兵士たちはそんな愚痴を一言で表す単語が欲しかったのでしょうね。あなたも仕事やプレイベートでそんな状況に陥った時は「マジでFUBARだ!」など使ってみては?