アメリカ海軍は10月1日付で10年間、作業用の制服として着用してきた青い迷彩服に別れを告げて、海軍特殊部隊のシールズと爆発物壁ユニットが着用している緑色の迷彩服に切り替えました。
危険に晒す迷彩服
2008年に採用された海軍作業服「NSWタイプⅠ」は、青いピクセルデザインのデジタル迷彩から「ブルーベリー」と呼ばれていました。汚れが目立ちにくく、作業によって制服を分けることを目的したこの迷彩服でしたが、この青という、いびつな迷彩は兵士からは不評でした。。なぜなら、迷彩といいながら、迷彩の体をなしていなかったからです。海上においての活動は船舶がメインであり、船内でカモフラージュする意味はなく、陸上においては反って目立ってしまいました。一番迷彩が発揮される海上においては、この迷彩を着て入るわけではなく、逆に水中へ転落事故の際は見つけにくいことも指摘されてきました。また、2012年には使用繊維の耐火性が低いことも発見されています。数億ドルの予算をかけて開発、製造しながら、ブルーベリーは11年間、隊員たちの命を危険に晒してきました。
そこで、2016年当時、海軍作戦司令部の副長官であったロバート・P・パーク中将は緑色のデジタル迷彩「NSWタイプⅢ」に切り替えを決定します。2017年10月から2年間の移行期間が始まり、隊員たちには新しい制服購入のための特別手当金が支給されました。そして、2年間の移行期間が9月30日で終了し、10月1日から全ての海軍兵士が新しい制服に移行しました。
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海上自衛隊の迷彩服も青い
この件を聞いて思ったのは海上自衛隊の作業服もブルーベリーとほぼ一緒の青いデジタル迷彩なんです。この迷彩についての不平不満は特に聞いたことはありませんが、迷彩効果に関しては米海軍兵士の意見と同様のことが言えると思います。アメリカ海軍に合わせて近い将来、海上自衛隊も変更するかもしれませんね。
https://www.navytimes.com/off-duty/military-culture/2019/09/30/good-riddance-blueberries-navy-bids-farewell-to-its-worst-uniform-ever/
https://americanmilitarynews.com/2019/10/us-navy-ends-its-blueberry-camouflage-uniforms/