7か月で6機!イエメンで撃墜されるアメリカのMQ-9リーパー無人機

7か月で6機!イエメンで撃墜されるアメリカのMQ-9リーパー無人機

イエメンの反政府武装組織フーシ派は5月29日にアメリカの無人機MQ-9リーパーを撃墜した事を発表しました。実はイエメンではMQ-9リーパーの撃墜が相次いでおり、最近7か月の間に6機、今年だけで5機が撃墜されています。

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フーシ派の報道官ヤヒヤ・サレア氏は5月29日、イエメン南東部マレブ県でアメリカの無人機MQ-9リーパーを撃墜した事を発表しました。報道官はこの無人機が「(フーシ派が)これまでに撃墜した6機目の無人機だ」と述べました。フーシ派は昨年11月から今年5月までの7か月の間に6機の無人機を撃墜、それらは全てアメリカのMQ‐9リーパーになります。

フーシ派の発表は鵜呑みにはできませんが、5月29日の撃墜に関しては、砂漠に墜落したMQ-9の映像と画像がSNSに拡散されています。画像を確認する限り、船尾が折れているように見えますが、砂漠がクッションになったのか、機体は原型を保ったままであり、フーシ派の戦闘員らしき男たちが機体の上に乗って記念撮影をしています。撃墜には地対空ミサイルが使用され、MQ-9を撃墜する様子を赤外線カメラで捉えた映像も後日公開しました。

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フーシ派はここ最近、立て続けにMQ-9の撃墜を発表しています。5月21日にイエメン南部のアルバイダ県上空でMQ-9リーパーを撃墜したと発表。ただ、これについては映像等が公開されていないので真偽が不明です。しかし、5月16日にイエメン南東部マレブ県で撃墜したと発表されたMQ-9については撃墜する映像を公開、地上に落下していくまで納めています。4月29日にはイエメン北西部サアダ県でMQ-9を撃墜。この時は撃墜する様子と合わせて、地上に落下した機体の残骸、散乱する部品の映像を公開しています。2月19日には紅海に面する港湾都市フダイダでMQ-9を撃墜。市民が撃墜、落下していくMQ-9と思しき火だるまを撮影しています。2023年11月8日には紅海海上でMQ-9を撃墜したと、こちらは映像付きで発表、撃墜された事をアメリカ空軍も認めています。

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MQ-9の撃墜はこれまで何度かありましたが、これだけ、頻繁に撃墜が続くのは稀であり、ある程度の軍事力を持つ組織相手に無人機の脆弱性が浮き彫りとなっています。フーシ派は反政府武装組織ですが、2014年から2015年にかけてイエメン軍の施設を制圧した際にソ連製、中国製の武器を多数鹵獲。さらにイランの支援を受け、F-5E/FタイガーII戦闘機やイラン製の防空ミサイルシステムを取得するなど正規軍並みの戦力を保有しています。

アメリカ空軍は現在320機のMQ-9を保有する最大の運用者ですが、イエメンで撃墜されたMQ-9が、アメリカ空軍の機体とは限りません、なぜならMQ-9はCIAも運用しているからです。例えば、2022年7月にアルカイダ指導者ザワヒリ氏を殺害したのはCIAのMQ-9から発射されたミサイルです。現在もイエメン、紅海周辺でCIAがMQ‐9を飛ばし諜報監視任務を行っているとされます。

MQ‐9は非対称戦争など敵が大した対空兵器を持っていない、制空権を制圧した状況の脅威が最小限の紛争では有効ですが、低速でステルス性のない同機はある程度の対空能力を保有している敵相手には生き残れないとされています。無人機とはいえ、価格も高価で消耗品としても扱えません。それもあり、アメリカ空軍は既にMQ-9の購入を止めています。今回、イエメンではそれが改めて露呈した形です。

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