米軍の撤退を前にアフガニスタン人の通訳は命の危険から米国への移住を求めています

米軍の撤退を前にアフガニスタン人の通訳は命の危険から米国への移住を求めています

5月1日、米軍とNATO軍の撤退が正式に開始された。バイデン米大統領は今年9月11日までにアフガン駐留兵士約2500人を完全撤退させると発表している。この撤退に対し、米軍の通訳を務めていた多くの地元住民がアフガニスタンの首都カブールに集まり、米軍に約束を果たしてくれるよう懇願した。

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米軍協力者は命を狙われる

アフガニスタンは多民族国家でダリ語、パシュトー語など複数の言語が存在。それらはマイナーな言語であり、米軍及びNATO軍は現地人とのコミュニケーション、情報の取得、文化風習を理解するために通訳に頼るしかなく、アフガニスタンとイラクを合わせ延べ5万人の通訳が現地で雇われた。彼らが居なければ米軍の勝利は無かったし、20年にも及ぶ戦闘を戦い抜くことはできなかった。通訳の中には、自分たちを「忘れられた戦争の英雄」と呼ぶ者もいる。

しかし、彼らは米軍の協力者としてタリバン、アルカイーダ、ISIS、その他、イスラム系武装組織に裏切者として命を狙われている。タリバンはいかなる形であれ、米軍に協力した者はその一味と見なし、粛清の対象とする事を明言している。通訳者は米軍から仕事を得る代わりに家族も含めて身の危険に晒さすことになり、まさに命がけの仕事だ。
実際、これは深刻な問題でRed-Tという名の非政府組織の調べによると、少なくとも1,000人の通訳者がアフガニスタンとイラクで殺害されたと推測している。そして、No One Left Behindという名の非営利団体の調べによると2014年以降、通訳者とその家族が殺害される事件が300件以上発生している。

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米国への移住を求めるも

米軍が居る状況でこれなので、完全撤退すれば、彼らを護る者が居なくなり、より危険は増すことになる。そこで、米国政府は通訳など米軍に協力したアフガニスタン、イラク人に対して特別移民ビザプログラム(SIV)を用意している。これを取得すると米国に移住し、安全で新しい生活を得ることができる。これまでに何千人もがビザを取得して米国に移住している。

だが、これには大きな難点がある。年間の取得人数の上限が50人と実際の希望者とビザの取得枠が全くマッチしていないのと申請から取得までに最低3年以上かかるのだ。ブラウン大学が5月初めに発表したレポートによると、2019年にはアフガニスタンから約19,000件のSIVの申請があった。これはこの20年間の紛争でビザを取得した人よりも多く、また年間定数50人を考慮すると、全員が取得するまでには380年かかる計算だ。仮に数が拡大されても最低3年かかるため、取得するまでに彼らは殺されてしまう危険性が高い。SIVは当初の想定では9カ月で処理されるはずだった。しかし、担当部署の資金、リソースが全く足りておらず、当初想定していたようなプログラムを全く実施できていない。その上、前のトランプ政権下でビザ取得が厳格化された影響で処理が進まず、更に現在のコロナ渦である。

米国は完全撤退する前に彼らの安全を保障し、約束を果たすのか、それとも見殺しにしてしまうだろうか。

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Source
https://www.realcleardefense.com/articles/2020/09/19/over_300_afghan_translators_and_family_killed_while_serving_the_us_577997.html#:~:text=Over%20300%20Afghan%20Translators%20and%20Family%20Killed%20While%20Serving%20the%20U.S.,-David%20P.&text=Janis%20Shinwari%20served%20for%208,citizen%20on%20June%2029th%2C%202020.
https://travel.state.gov/content/travel/en/us-visas/immigrate/siv-iraqi-afghan-translators-interpreters.html

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