米空軍が検討する自律型貨物ドローンSILENT ARROW GD-2000

米空軍が検討する自律型貨物ドローンSILENT ARROW GD-2000
Photo SilentArrow

米国空軍研究所(AFRL)は、特殊部隊の作戦支援など、さまざまな戦術的状況の可能性を評価するために、自律型貨物輸送グライダー型ドローンシステム 「SilentArrow®GD-2000」 15機を購入する契約を締結しました。

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使い捨てのグライダー型貨物ドローン

「SilentArrow®GD-2000」は自律型貨物ドローンを手がけるYates Electrospace Corporation社傘下の SilentArrow社によって開発。2019年にロンドンで開催された「防衛およびセキュリティ機器の国際展(DSEI)」で初めて発表されました。GD-2000はシンプルでコンパクトな使い捨ての自律貨物グライダーシステムであり、総重量2000ポンド(約1000kg)、最大1.631ポンド(740kg)の貨物を最大60 kmの距離まで配送します。

SILENT ARROW GD-2000 組立て
Photo SilentArrow

GD-2000は箱状のボディの中に翼が収納されており、使用時に箱から出して組立て、空いたボディに貨物を収納します。グライダーとあるように一般的なドローンのように地上から離陸するのではなく、ヘリや航空機で上空まで運ばれ、最低高度460m、最高高度7600mの空中から投下されます。投下されると翼が展開され、114~170kmの速度で滑降飛行し、遠隔操作または自律飛行によって目的地まで貨物を届けます。グライダーは使い捨てになり、1機あたりのユニットコストは1.5~3万ドル(160~330万)です。使い捨てとしては高価に思えますが、搭載可能な740kgの重量をパラシュートによる空中投下配送(JPADS)と比較した場合、約半分のコストで済むそうです。軍事用はもちろん、人道支援、災害救助時の物資の配送手段として世界中から高い関心得ています。

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自律型貨物ドローンSILENT ARROW GD-2000
Photo SilentArrow

米空軍ではこれを前線の僻地に展開する特殊部隊や前哨基地への物資配送、補給手段として使用できないかと検討しています。今回の米空軍の購入にあたり、軍仕様にSilent Arrow Precision Guided Bundle(SA-PGB)という名で再設計され、初期仕様は、最大重量500ポンド(226 kg)、貨物重量350ポンド(158 kg)、長さ39インチ(1 m)と GD-2000よりコンパクトになります。オレゴン州ペンドルトンの飛行試験センターにて運用テストが行われます。米海兵隊も補給物資の輸送手段として検討しています。

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Source
https://silent-arrow.com/news-%26-media/f/us-air-force-orders-15-silent-arrow%C2%AE-cargo-delivery-drones

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