中国が世界初の無人ドローンマザーシップ「朱海雲」を進水

中国が世界初の無人ドローンマザーシップ「朱海雲」を進水
CSSC Huangpu Wenching Shipbuilding Company Limited

5月18日、中国は無人機用の無人母艦となる「朱海雲(Zhu Hai Yun)」を進水しました。この船は最大50機の無人の航空機、水上艇、潜水艇を搭載、運ぶことができ、実用化されれば世界初の無人ドローンマザーシップになります。

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最大50機の無人機を搭載

朱海雲の建設は、中国の造船メーカー”中船黄埔文沖船舶”によって2021年7月に香港北西部の広州で始まりました。船のスペックは全長88.5m、幅14m、深さ6.1m、喫水3.7m、設計排水量2,000t、最高速度18ノット、 巡航速度13ノットになります。後部は飛行甲板なような設計になっており、ここに航空機、水上艇、潜水艇と多様なドローンを最大50機搭載することができます。船は有人運転の他、遠隔操作で操舵することが可能で、更に高度な人工知能(AI)オペレーティングシステムを備えており、完全自律までは行きませんが、半自律で運用することも可能です。軍隊でも使用でき、さまざまな無人兵器や監視システムのハブとして機能します。

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表向きは科学調査船、でも実際は

サウスチャイナモーニングポストの報告によると、「朱海雲」は科学調査船です。広い海を母船として沖合でまでドローンを運び、展開、その後はドローンコントロールのハブとしてドローンをコントロールして、空と水上と水中から海洋調査を行います。船を建造した中船黄埠海運会社は、この船が配備されれば、無人の航空機、ボート、潜水艇を使用して、特定の対象地域を「3次元動的観測」を行うことができると主張、海洋観測に革命的な変化をもたらと述べています。と表向きはこうです。

アメリカのシンクタンクであるランド研究所の上級セキュリティアナリストであるティモシーヒースは、朱海雲は間違いなく軍事利用できると指摘しました。彼は、ドローンの母船は、外洋での偵察監視拠点、機雷の設置に利用できると指摘。そして、最も直接的な利点は、海洋データを収集することで、中国海軍の潜水艦がより隠密かつ効率的に運用できるようになると述べています。その他にも海洋資源の調査など国家的な取り組みで使用されることは間違いないと思われます。

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