ロシア軍は特殊部隊スペツナズに向けに最大7キロの射程を有する新しいスナイパーライフル「DXL-5」を開発しているとロシアメディアが報じた。
DXL-4の後継器
DXL-5は現在、特殊部隊に配備されている「DXL-3ロングストライク」「DXL-4セバストポリ」の後継器とされている。このDXLシリーズはロシアの銃器メーカーであるロバエフアームズ(lobaevarms)社によって開発製造されている。配備中のDXL-4は1.5キロから最大2.5キロの射程を擁しており、他国のスナイパーライフルと比較しても高い性能を擁している。更にロバエフ社は今年に入りSVLK-14S(トワイライト)という有効射程3キロ、最大射程4キロの超長距離狙撃ライフルを発表している。
[adcode]狙撃の世界最長記録をご存じですか?イギリス軍のクレイグ・ハリソンが2009年にアフガニスタンで達成した2.5㎞が現在の最高記録だ。この記録を500mも上回る有効射程を誇るスナイパーライフルをロシアの企業が開[…]
しかし、「DXL-5」はそれらを大幅に凌駕する最大射程7キロを予定しており、世界に類を見ないスナイパーライフルになる予定だ。早ければ2021年初頭には完成し、同年内には部隊に配備することを目標している。
7キロもどうやって照準する
スナイパーが狙う標準距離は1000メートル前後といわれている。2000メートル前後が現在のスナイパーとライフルの限界といわれてはいるが、2017年にはカナダ軍のスナイパーが3.45キロの狙撃を成功させている。2000メートルで発射からターゲットへの到達まで6~8秒、4000メートルで13秒かかるといわれており、どんなに射手の技術、銃の精度が高くてもその間にターゲットは動くかもしれないく、距離が長ければ長いほど弾丸は風などのさまざまな気候の影響を受けて弾道は変化する。射撃を成功させるには、それを考慮して緻密な計算が必要で時には数分~数十分かかることもある。
ロバエフ社はこれらの課題をクリアするために専用の弾丸を開発している。初速を上げ、風の影響を少なくさせるためには自ずと弾丸は大きくなる予定だ。また、7キロ先の標的を捉えるためには特別な光学機器も必要になってくる。ロシアではサイトを通して射手に標的までの距離など必要な情報を自動的に計算してくれるコリメータ照準器を開発している。
Photo by Lance Cpl. Juan Bustos狙撃兵またはスナイパーは卓越した射撃技術と精神力で遠く離れた標的をワンショットワンキルで仕留める特殊能力を持つ兵士になる。戦場では姿の見えない狙撃手に多くの兵士が恐怖す[…]
https://ria.ru/20200607/1572579354.html
http://lobaevarms.com/