クリミア大橋が破壊!ロシア軍の南部への補給は停滞か

クリミア半島とロシア本土を繋ぐ、唯一の陸路であったクリミア大橋が破壊されたという速報が飛び込んできました。ロシアメディアの報道によれば貨物列車で運んでいた燃料タンクの一部が爆発したとのことで、確かに列車は炎上していますが、爆発した線路橋は健在なのに対し車道は崩落しています。

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爆発時の映像が監視カメラに捉えられており、それを見る限りは車道側で爆発があったように見えます。しかも、砲撃やミサイルのようなものの攻撃による爆発にも見えます。そこをたまたま付近を通過していた列車が巻き込まれ引火したのではとも考えられます。

別の映像ではトラックが爆発したように見えますが、それだとイスラム原理主義が行うような自爆攻撃になり、ウクライナ側がそのような手段を使うとは思えません。

爆発後の映像を見ても、列車側が爆発したようには見えません。ただ、損傷の程度は不明ですが車道は片側一車線は健在のようです。

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クリミア半島、そして、その先のウクライナ南部へルソンやザポリージャに展開するロシア軍への重要な補給ルートであったクリミア大橋はウクライナが再三、破壊することを警告していました。特に最近、ロシアが一方的にウクライナ4州を併合することを宣言して以降、その機運は高まっていました。

クリミア大橋はクリミア半島とロシア本土を繋ぐ唯一の陸路であり、ウクライナ南部に展開するロシア軍の補給ルートで生命線です。クリミア大橋の破壊はロシアが最も恐れることであり、ロシアは最悪を恐れ、橋付近にミサイルの誘導を邪魔するジャミング装置や煙幕などを配備していました。しかし、総長18kmに及ぶ橋全体を守りきることは物理的に不可能であり、そのためかロシアはクリミア大橋を破壊すれば核兵器の仕様も辞さないと脅しも掛けていました。なので、ロシア側の言う通り、列車の事故によるロシアのオウンゴールなら、それでいいのかもしれず、ロシア側がそういうのであれば、ウクライナがもし攻撃したとしてもエスカレートを防ぐため言う必要は無いのかもしれません。

ただ、ウクライナ国防省は攻撃したとは言っていないものの公式SNSで「クリミア半島におけるロシアの力の象徴であるミサイル巡洋艦 モスクワ とクリミア大橋が姿を消した。次は何だ、ロシア人」 と挑発しています。モスクワはウクライナ軍の国産対艦ミサイル「ネプチューン」で破壊されており、それを暗示するような発言です。

クリミア大橋の被害の程度は不明ですが、しばらくは列車輸送が使えなくなると思われます。ロシアの陸路の兵站は列車輸送がメインであり、これが使えないとなると、苦戦を強いられている南部へルソンに展開するロシア軍の補給はままならなくなり、更に追い込まれることになり、ウクライナ軍へは大きな追い風になります。今後の戦況が注視されます。

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