アメリカの軍事企業レイセオンインテリジェンス&スペースは5月5日、国防高等研究計画局(DARPA)と契約を締結し、衛生兵(メディック)の医療活動の支援を行うための人工知能医療ツール「MAGIC」の開発を行うことを発表しました。
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人工知能医療ツール「MAGIC」は衛生兵のために開発されるツールになり、戦場で衛生兵の医療助手として機能することを想定としたツールです。MAGICは正式名称「Medical Assistance, Guidance, Instruction, and Correction 」と呼ばれるゴーグル型のスマートデバイスになり、一般的な医療介入で必要とされる最大50の医療スキルを現場の戦闘医療従事者が実行できるよう支援するツールです。衛生兵が医療支援を要請した場合、3Dを使った拡張現実(AR)によって衛生兵が医療手順を正しく効率的に実行できるように視覚的および聴覚的にガイダンスを行います。AIは搭載されたカメラによって手順を確認、正しくない場合は指導と修正を行います。投薬する薬の量や時間など治療後の時間の経過に応じた処置についても支援します。
実現できれば、衛生兵の経験による医療技術の差異を高いレベルで平均化でき、困難な環境の戦場での処置が迅速化されるとともに、医療ミスがなくなり、兵士の生存率を上げることに繋がります。
これらの医療支援と3Dを使ったガイダンスを行うためにAIには正しい医療行為の手順を記録した2500以上の映像と5000万以上の画像といった医療データが機械学習されます。
MAGICの最初のデモンストレーションは18か月以内に計画されています。
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