デンマーク国防省は予定より2年早く、空軍のF-16戦闘機を退役させます。これはウクライナにF-16を供与するための措置と思われます。
デンマーク国防省によると、デンマーク空軍のF-16戦闘機は予定より2年早い2025年から段階的に廃止される予定です。これに伴い、トロエルズ・ルンド・ポールセン国防大臣代理はウクライナへの供与が近づいたと語りました。
デンマーク空軍は次期主力戦闘機としてF-35Aの導入を決めています。今年後半から最初の機体の納入が始まり、2025年までに27機の導入が完了。これに伴い、2024年から所有する43機のF-16を段階的に退役させる予定でした。しかし、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻による安全保障状況は激変に伴い、2027年まで退役を延期させることを決定します。なぜ、延期を止めたのか、その理由は5月にアメリカのバイデン大統領が同盟国によるF-16のウクライナへの供与を認めたためと推測されます。デンマークはウクライナへのF-16の供与について、まだ立場を明確にしていませんが、ポールセン国防大臣代理は供与を検討していると述べています。
デンマークはウクライナ人パイロットへのF-16の操縦訓練を行う事は表明しており、今月26日に既に訓練を開始していることを発表しています。訓練期間は6~8カ月が見込まれており、訓練が終わるのは早くとも2024年初めです。早ければ2024年中に最初の機体がウクライナに供与される可能性があります。
デンマーク空軍のF-16
デンマーク空軍が現在、43機のF-16を保有。その内、現役なのは30機です。これらの機体は1980年代に導入されたものですが、全機ミッドライフ・アップグレード(MLU)を受けており、バージョンはF-16A Block 20 MLUになります。
Source
Danske F-16-fly pensioneres to år tidligere – baner vejen for donation til Ukraine | Indland | DR