師団と旅団と連隊の違い

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師団と旅団と連隊の違い
photo by us army

戦争映画やゲームでよく聞く「師団」「旅団」「連隊」といったワード。これは陸軍や海兵隊の部隊の編成上の単位になることは知っているが、その違いについて、きちんと把握している人は少ない。 「師団」「旅団」「連隊」 の3つについて説明する。

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連隊(regiment)とは

師団と旅団と連隊の違い
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連隊とは、同一兵科で編成された最も大きな部隊になる。歩兵部隊であれば歩兵(普通科)連隊、戦車部隊であれば戦車(機甲化)連隊という。米陸軍の第75レンジャー連隊は特殊部隊の連隊になる。人数は500~3000人と連隊によって人数は大きく異なる。歩兵が主体の連隊は2000~3000人と人数が多いが、戦車や航空機の連隊は1500人以下になる。

旅団(brigade)とは

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今日の戦争において同一兵科の連隊で戦うことは非常に稀になる。例えば歩兵連隊だけで派兵されても敵の戦車や航空機が出てきたら太刀打ちできない。航空連隊は地上からの情報や指示が無くては正確な爆撃はできない。どの連隊も他の部隊の支援なしに様々な任務を遂行するのは難しく、独立した作戦行動は不可能になる。そこで形成されるのが旅団になる。旅団は歩兵部隊、戦車部隊、航空部隊といった戦闘部隊に後方支援の部隊を含んだ混成部隊になり、ある地域で一定期間、他の部隊の助けなしで、戦闘と様々任務を遂行できる独立した運用能力を持った最小の軍事作戦行動ユニットになる。人数は3000~6000人と連隊の倍以上になる。指揮官の階級は陸上自衛隊は陸将補 、米陸軍は大佐以上になる。

師団(division)とは

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師団は旅団を更に大きくした部隊になる。旅団は軍事行動の最小ユニットであるため、任務を遂行するには兵力が不足したり、足りない兵科があったりする。より大規模な軍事作戦を行う際は師団が派遣させる。人数は旅団の倍の6000~16000人になり、より持続的な軍事行動が可能になる。 指揮官の階級は陸上自衛隊であれば陸将 、米陸軍は大将になる。

国よって大きく異なる師団の兵力

師団の編成人数は国によって大きくことなる。

アメリカ陸軍:16,000人
ロシア陸軍:13,000人
中国人民解放陸軍:10,000人
陸上自衛隊:6,000人

師団の主力となる兵科によって人数は異なるが、基本的な戦闘ユニットである歩兵師団の数は上記になる。他国と比べると自衛隊の数が非常に少ない。この差を見ると少し心配になるが、専守防衛、国土狭い日本は師団間の連携は取りやすいので特に気にすることはなく、科学技術が進歩する今、各国は師団の規模を縮小しており、数の多さはあまり意味がないとされている。

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