マーヴェリックも乗っていたF-14トムキャットがイランで墜落

マーヴェリックも乗ったF-14トムキャットがイランで墜落

中東のイランでF-14トムキャット戦闘機が墜落しました。イランは世界で唯一”F-14″を運用している国であり、その数はもう20機弱しかない、貴重な機体です。

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イランインターナショナルの報道によれば、イラン空軍は18日土曜日に、米国製のF-14トムキャット戦闘機がエンジンの技術的故障のためにイスファハンで墜落して爆発炎上したと発表、軍の広報マネージャーは、イラン革命防衛隊に所属するタスニム通信社に、飛行機のパイロットと副操縦士は射出座席で脱出、治療のために病院に運ばれましたが命に別状はないと答えています。イラン空軍による航空機事故は今月で2度目で、先日も中国のJ-7戦闘機ベースのF-7戦闘機が墜落。こちらは2名のパイロットが亡くなっています。

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F-14を採用したのは米国とイランだけ

F-14(US Navy)

現在大ヒット中の映画『トップガン・マーヴェリック』。本作では、F/A-18E/Fスーパーホーネットが主役の機体になっていますが、一作目の『トップガン』でマーヴェリックが搭乗していた機体と言えば、F-14トムキャットです。米海軍の艦載機として1970年代に就役したF-14は2006年に米海軍から全機退役しており、現在、その有志を見ることはできません。しかし、F-14をアメリカ以外で採用していた国が一か国だけあり、それが反米のイランになり、イランでは未だ現役で運用されています。1970年代までイランは親米派のモハンマド・レザー・シャー皇帝が治めていており、アメリカと良好な関係を構築。アメリカから数々の武器を輸入、その中には当時、最先端戦闘機のF-14も含まれ、80機の購入契約を締結。しかし、納入中の1978年にイラン革命が起き、反米政権が樹立すると、納入は中断するも、最後の80機目だけを残し、79機が既に納入されていました。革命後はアメリカとの関係が悪化し、開発生産元のグラマン社のサポートを受けることはできませんでしたが、第三国を通じてスペアパーツを入手するなどして運用を続けます。しかし、1990年代に入るとアメリカからの締め付けが厳しくなり、2000年には国連からも制裁をうけ、スペアパーツなど取得が難しくなり、機体の維持に苦労します。FlightGlobalの調査によるとイラン空軍が保有するF-14は1970年代の79機から2019年時点で24機まで減っています。これは、機体維持のため、共食い整備が行われた可能性があります。

イラン空軍は他にもF-4、F-5といった米国製の機体を運用しています。これらはリバースエンジニアリングして独自に改修、後継機などを開発していますが、頻繁に事故を起こしています。

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Source

https://www.iranintl.com/en/202206182284

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