世界中で人気のMMO対戦戦争ゲーム「WarThunder」の掲示板にここ数日だけ、F-16、F-15Eの両戦闘機、そして、F-16に搭載されているAIM-120 AMRAAM中距離空対空ミサイルの機密情報が流出しています。
「WarThunder」は第二次世界大戦から、現代で使用されている戦闘機、戦車、艦船を操って、多人数間で対戦するオンラインゲームで、登録ユーザー数は世界で5000万人を超える世界的人気ゲームです。そんなゲームの掲示板に先日、アメリカのジェネラル・ダイナミクス社製のF-16戦闘機に関する情報ファイルが投稿されます。しかし、その内容は機密事項で、アメリカで配布が制限されているフライトマニュアルに関する情報でした（後で機密が解除された情報と判明）。更にF-16が装備するAIM-120 AMRAAM中距離空対空ミサイルに関するファイルも投稿されます。その内容はミサイルの発射方法を正確に記載したものでした。更にその翌日にはF-15E戦闘機に関する機密情報も投稿されます。
このような情報が投稿されるのは今回が初めてではありません。2021年にはイギリス軍の主力戦車であるチャレンジャー2の機密情報が記されたマニュアルが投稿、これはイギリス国防省も機密情報であることを認めました。この時、投稿したユーザーはそのドキュメントを元に開発者に対して「（戦車が）正しくモデリングされていない」と指摘。ユーザーは王立装甲連隊の指揮官だと名乗っていました。このように機密情報を投稿するユーザーは往々にゲームに登場する兵器の再現度、ディティールに不満がある者で、且つ、それらの情報を正確に把握する立場にある、あった者とされています。
これを受け、開発元の「Gaijin Entertainment」はルールを改正し、機密情報に関する情報の投稿を禁止。また、機密情報に関するデータはゲームに反映しないとします。しかし、その後も情報の投稿は後を絶たず、情報の真偽は不明ですが、フランスのルクレール戦車の砲塔の回転速度や中国の99式戦車、ティーガー攻撃ヘリに関する情報の投稿が相次いでいました。
