FLIRとDARPAは生物化学兵器から兵士を保護する戦闘服用の新しい生地を開発しています

FLIRとDARPAは生物化学兵器から兵士を保護する戦闘服用の新しい生地を開発しています

米国のFLIR Systemsは2021年4月、米国国防高等研究計画局DARPAと契約を結び、化学的および生物学的脅威に対する保護耐性を備えた新しい戦闘服用のテキスタイルの開発を行っていることを発表しました。契約は2年から最大5年間を予定しており、FLIRは1,120万ドルの初期資金を受け取り、オプションを含め、最大2,050万ドル相当の取り組みになります。

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PPBプログラム

これはDARPAの「パーソナル化された保護バイオシステム(PersonalizedProtective Biosystems:PPB)」プログラムの一環として実行されます。PPBはVX(神経ガス)、塩素ガスといった化学兵器、エボラウイルスやコレラといった生物兵器および汚染物質から保護する繊維材料を開発することです。この繊維には化学生物学的脅威に接触しても、これらを低減できる触媒や化学物質が組み込まれます。この革新的な繊維は軍の兵士の装備、医療専門家、医療従事者などが着用するブーツ、手袋、目の保護具などの防護服やその他の装備に組み込みこまれます。

DARPAのPPBプログラムの目標は新しい防護服の重量を減らし、人間工学を向上させることです。現在の「個人保護装備(Personal Protective Equipment:PPE)」の重量と生理的負担を軽減、防護服を着るのにかかる時間を短縮、任務の遂行能力を向上させます。PPBは新しい軽量の保護材料と脆弱な組織バリア、特に目、皮膚、肺の化学的および生物学的脅威を軽減する新しい予防医療技術を組み合わせます。

FLIR Systemsのセンサーシステム事業担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるマーク・ストックは、次のように述べています。「これからPPBスーツを着用する任務遂行者は命が危険にさらされている状況で有毒化学物質や危険なウイルスなどの新登場の生物学的脅威から身を守る上で大きな強みを確保することになります。私たちはDARPAから選定され、当国の兵士、医療従事者、公共安全当局者のためのこの種として初の布地を開発するという、類いまれで非常に革新的なイニシアチブをけん引するための任を引き受けたことを誇りに思います。」

FLIR Systemsとその提携先は政府の研究所のテスト用に「統合兵士防護システム(ISPS)」の布地材料を開発します。作業はピッツバーグにあるフリアーシステムズの施設で行われ、ISPSの受注は、2年間の基本期間、2年間の第1オプション、1年間の最終オプションで構成されます。順調に進めば5年後には米国国防総省のプログラム・オブ・レコードに移行する準備が整う一連の保護生地と保護衣服の試作品の契約が得られます。

FLIRは、熱画像、可視光画像、ビデオ分析、測定と診断、および高度な脅威検出システムのソリューションを提供する画像センシングテクノロジー企業です。

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Source
https://www.businesswire.com/news/home/20210413005899/ja/

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