フランス国防省は5月12日、フランス軍の新しい迷彩パターン”bariolage multi-environnement”こと「BME」を発表。日本語では「マルチ環境カモフラージュ」という意味になり、複合環境に適した迷彩パターンになり、現在使用するCECとダゲット迷彩の後継になります。
CECとダゲットを兼ねるマルチ迷彩
フランス軍の現在の迷彩は1991年に採用された「中央ヨーロッパ迷彩」を意味する”Camouflage Europe Centrale”の頭文字をとった「CEC」(写真上)になります。その名が示す通り、ヨーロッパでの環境に特化した迷彩です。90年代はユーゴスラビア紛争といったヨーロッパを舞台にした紛争が起こりましたが、2000年代以降は対テロ戦争に代わり、フランスおよびNATOの安全保障は中東やアフリカに移ったことでフランス軍はCECの砂漠用バリアント”Daguet(ダゲット)迷彩”(写真下)を開発するなど環境に合わせて複数の迷彩を運用しています。しかし、近年、軍の迷彩は1つで複数の環境に適応するマルチ迷彩が主流になっており、CECとダゲット双方を兼ねるマルチ迷彩としてBMEを設計しました。
2024年に導入予定
BMEはフランス陸軍の技術部門STAT(Service decommissariatdesarmées)によって設計されました。配色やパターンは米陸軍や英海兵隊が採用するマルチ迷彩の”マルチカム”に似ています。僅かな三角形のピクセル化された要素を持つ迷彩柄は6色で構成されており、草地、都市部、砂漠または山岳地帯といった複数の環境で迷彩効果を発揮、敵による発見時間を25%増加させます。
BMEの導入によって、環境に応じて迷彩服を替える必要が無くなり、全ての兵士が同じユニフォームを着用することになるので、兵站上の合理化とロジスティクスの効率化、コストの削減が期待されます。
Il en a vu de toutes les couleurs notre treillis ! Kaki, camo CE, sable, zone enneigée…
— Armée de Terre (@armeedeterre) May 12, 2022
➡️ On a tout remis à zéro pour donner à son bariolage une évolution majeure.
On vous dévoile tout dans la vidéo complète sur notre chaîne YouTube 🎬 https://t.co/Lnt4pHEK8D#Innovation #BME pic.twitter.com/vwrSWStoOG
この新しい迷彩BMEは2024年からフランス軍に配布が始まります。
Source
https://www.defense.gouv.fr/actualites/nouveau-camouflage-tenue-combat-bariolage-multi-environnement