米海軍特殊部隊Navy Seals内で違法な能力向上薬(PED)の服用、つまり、ドーピングが行われているとして、海軍特殊戦司令部は9月29日、11月1日から全部隊で無作為の尿検査によるドーピング検査を開始すると発表した。
この取り組みは、無許可のPED使用を排除するための司令部の継続的な取り組みによるもので、海軍特殊戦司令部(NSW)の司令官であるキース・デイビッズ少将は、この問題は部隊において最も重要であると強調している。今回のドーピング検査は2022年2月、ネイビーシールズ隊員を選抜する海軍選抜訓練に参加していたカイル・マレン訓練生(24)が訓練中に体調不良の上、亡くなったことに起因するされ、その早すぎる死により、米海軍は候補者から士官まで全員を対象にPEDの影響を調査することになった。海軍の標準検査と並行して、毎月、部隊の15%をランダムにピックアップして検査する。
US Navyアメリカ海軍は海軍選抜訓練でのカイル・マレン氏の死亡を受けて行った調査でネイビーシールズの訓練生は訓練コースの中で死亡または重度な負傷を負うリスクが高いという報告書を発表した。[adcode]世界最高[…]
「私の意図は、NSWを定義する卓越した基準を維持しながら、NSWのすべてのチームメイトが生まれながらにして最高の状態で活動できるようにすることです」 と少将は述べた。国防総省および海軍省は薬物の服用に関して規制と厳密な基準を設けており、禁止物質成分リストに載っている成分の摂取は禁止されている。また、国防総省のプロトコルに従った軍の医療処方箋なしに、ステロイド、ヒト成長ホルモン、およびSARMを含む無許可のPEDを使用することは依然として危険であり、重大なリスクをもたらすとNSWは主張している。
「私たちが特定し、防止しようとしているのは、PED の無許可かつ監督されていない使用です」とデイ少将は述べた。「それでも、私たちのチームメイトの中には、処方箋による治療が必要な正当な病状を抱えている人がいる可能性があることを認識しています。その場合、まだ診断を受けていないチームメイトにも、医療従事者に相談して診断と適切な治療を受けるよう勧めます。」と述べた。
軍では昔から兵士の能力向上のため、ドラッグ、覚せい剤が使用されたきた歴史がある。最近でも2017年まで米空軍はパイロットの注意力を高めるために通称スピードと言われるアンフェタミンを服用させていた。現在は使用をやめているが、その代わりに覚醒を維持するための精神刺激薬のひとつであるモダフィニルの使用を認めている。今回の検査には覚せい剤使用の検査も含まれている可能性がある。訓練から任務まで激しいストレス下に置かれる特殊部隊員がドラッグに手を出すことは多く、これまでも何人ものシールズ隊員が覚せい剤の使用と密輸で逮捕されている。
未承認物質使用の検査で陽性反応が出たシールズやその他の隊員は懲戒処分に直面する可能性があり、SEAL/SWCC候補者は即座に訓練から外される。検査結果次第ではネイビーシールズが大変なことになるかもしれない。
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