イスラエル空軍(IAF)が配下に新しい特殊部隊を創設したと『THE TIME OF ISRAEL』が報じた。イスラエル国防軍(IDF)の7月12日の発表によると、新しく新設された部隊は第7航空団特殊部隊(7th Aerial Special Forces Wing)と呼ばれ、パルマヒム基地で発足した。同部隊には同じIAF傘下の特殊部隊Shaldag(シャルダグ)、捜索救助部隊669なども含まれ、両部隊で指揮をしたアミカムノーキン大佐が指揮をする。
イスラエル空軍傘下の特殊部隊を統合
イスラエルは近年「モメンタム」 と呼ばれる複数年に渡る改革の計画の一環として軍事変革を進めている。イスラエルが現在直面する直近の脅威は、イランだ。イランとは長年に渡り対立を繰り返しているが、イランは直接的な武力行為は行わず、結びつきの強いヒズボラやパレスチナの武装組織を利用して攻撃を行っている。今後はより複雑で強固なこれらの敵と対峙する可能性が高くなってくる。
今回された部隊はこれらの脅威に対応することが目的で、IDFは新しい特殊部隊を創設した理由として以下のように述べた。
「第7航空団特殊部隊は様々な戦域における作戦上の必要性、変化し、増大する脅威に対応する特殊ユニットの運用効率を強化、合理化し、改善する全体的なプロセスの一部として形成された。」
第7航空団特殊部隊にはシャルダグ、669部隊、前方着陸部隊、専門情報部隊、特殊空軍戦闘部隊(SAF)とIAF配下のさまざまな部隊を集結させるとIDFは述べている。つまり、これは多数の精鋭部隊を一つの傘下に統合することを意味している。これは、米軍の特殊作戦司令部 (SOCOM) を参考にしていると思われ、特殊部隊の指揮系統を統合して、特殊部隊間の緊密な運用協力と、相乗効果、同期化、および特殊部隊の最適化を図る狙いがあると考えられる。各ユニットの有効性は、戦闘方法、武器を適合させることによって改善され、IAF、IDF全体の能力向上につながることになる。