ロシア軍の督戦隊が逃亡する自軍兵士を射殺する様子が撮影される

ロシア軍の督戦隊が逃亡する自軍兵士を射殺する様子が撮影される
from Telegram

ロシア軍の督戦隊と思われる数人の兵士が、戦場から逃げようとするロシア兵を押しとどめ、射殺する様子がドローンによって撮影されており、一部始終が公開されました。

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11日、ゼレンスキー大統領は初めてウクライナ軍の大規模反攻作戦が始まっていること認めました。実際には一週間ほど前から始まっており、西側から反攻作戦のために提供されていたレオパルト2戦車やM2A2ブラッドレー歩兵戦闘車の戦闘の様子がSNSに公開されていました。苦戦する戦域はあるものの、いくつかの戦線ではロシア軍の防衛戦を突破。ウクライナの国防次官によれば、東部ドネツク州で4つの集落、南部ザポリージャ州で3つの集落と、これまでにあわせて計7つの集落を奪還したと発表しています。一部の地域ではロシア軍は敗走しており、ウクライナ軍に投降、または撤退するロシア兵の様子がウクライナ軍のドローンによって複数撮影されています。そんな一つにロシア軍の督戦隊と思われる数人の兵士が逃げようとするロシア兵を射殺する様子が撮られました。

この映像は12日月曜にTelegramに公開されたものです。映像では7人の兵士が逃げるように林の方に向かって走っているのが確認できます。すると奥の方からライフルを持った3人の兵士が現れ、先頭の2人に戻るように押し返します。映像では最初、上空に向けて警告射撃を行っているように見えます。すると、その後、地面に倒れた先頭の2人に向かって発砲。後方の5人も続々と地面に倒れていきます。彼らの生死は不明ですが、先頭の2人に動く様子はありません。これは撤退を許さないロシア軍の督戦隊による処刑だと推測されています。

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督戦隊とは

督戦隊とは部隊の後方に位置し、自軍兵士が命令拒否や敵前逃亡、勝手に撤退しないよう監視するために創設された部隊で、命令拒否や逃亡する兵士を逮捕、または射殺する権限を付与されています。ロシアではソ連赤軍時代の1918年に創設され、第二次大戦では督戦隊によって数十万人が逮捕され、数千人が射殺されています。1944年に同部隊は解散していますが、2022年2月に始まったウクライナ侵攻ではロシア兵の士気が低く上に規律が無いこともあり、投降、逃亡するロシア兵が後を絶たず、これを防ぐためにロシア軍では督戦隊のような行為が行われているというのは前々から噂されていました。しかし、正規軍であるロシア軍では内部での批判と同胞を撃つことを気にしてか、その役割をチェチェンのカディロフの私兵に担わせているとされています。また、民兵組織のワグネルは「命令拒否、投降、逃亡すれば死刑に処する」と自軍の戦闘員に伝えており、実際にウクライナ軍に投降した戦闘員を処刑する動画を公開しています。

公開された動画の真偽は不明ですが、ロシア軍では古くから行われていることであり、少なくともロシア側のワグネルでは行われており、ロシア軍でそれがあっても不思議ではありません。

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ロシア軍の督戦隊が逃亡する自軍兵士を射殺する様子が撮影される
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