ウクライナには古今東西様々な兵器が提供され、活躍していますが、すこぶる評判が悪い兵器があります。それがイタリア製のMod63 120mm迫撃砲です。
イタリアメディアによればイタリアは2月以降、ウクライナへの軍事支援としてPzh2000、M109の両155mm自走榴弾砲、牽引式のFH-70 155mm榴弾砲、M113装甲兵員輸送車、スティンガーなどNATOの一員として総額4.5億ユーロ以上の軍事支援を提供。特にFH-70は称賛されており、ウクライナもイタリアに最大限の感謝の意を示し、イタリアは最近、追加支援として、多連装ロケットシステムM270の提供を表明しました。しかし、その軍事支援の中の一つに戦場のウクライナ兵から不満が上がっている兵器があります。それが、イタリア製のMod63 120mm迫撃砲です。
Mod63 120mm迫撃砲
Mod63は1966年にイタリアで開発された重迫撃砲です。1966年開発からわかるようにMod63は古いモデルです。現在、イタリア軍の120mm迫撃砲はフランス製のMO-120 RT 120mm迫撃砲に切り替わっており、ウクライナに提供されたMod63は退役後に何十年も保管されていたものです。しかも、ただでさえ古い迫撃砲の照準器は、更に昔の戦後の1947年に製造されたもの。しかも、イタリアは迫撃砲は送って、対応する弾薬は送ってくれませんでした。Mod63の標準弾薬は30kgで射程は8km、マニュアルによれば8発/分間の発射が可能です。しかし、弾が無いため、ウクライナ兵はアメリカ、ポーランド製の16kgの120mm砲弾に適合させて使用。結果、射程や精度は半減。射程は半分の3～4km程度しか出ず、しかも、かさばりすぎて砲身の仰角の調整が難しく、1 分間に 2 発発射するのがやっと。フランスからウクライナに提供され、陸上自衛隊も使う、MO-120 RT 120mm迫撃砲の場合、最大射程は10km、最大20発/分間の発射能力があります。現場のウクライナ兵はMod63が第二次大戦時のソ連製の迫撃砲より、質が悪いと述べており、スウェーデン製の迫撃砲に切り替えようとしています。
Source
https://www.analisidifesa.it/2022/12/kiev-rivela-i-segreti-delle-armi-italiane-donate-allucraina/
